大名古屋旅行 その4(東南アジアのパビリオンを回る)

「せっかくだからマンモスも見るか」という意見が出てくる。
グローバル・コモン3を出て、橋の上をテクテクと歩き、グローバル・ハウスという建物を目指す。
その前にアサヒビールのレストランで生ビールを買って飲む。
晴れていて日差しが強い。天気がいいのは助かったけど夏のように暑い。
名古屋の8月は東京よりも熱そうだ。
整理券をもらわなくてはならないということでいったんもらいに行く。
その時点で15時半で、入場できるのは18時20分と書いてある。3時間待ち。
でも行列に並ぶ必要はないのでこれは楽。
ロープをくぐって山の斜面で休憩している人たちが多く、僕らもそこで座り込んでビールを飲む。
タツジンさんが煙草を吸いたいと言う。
喫煙可能なスペースはこの会場全体でも限られている。
調べてみると近くではグローバル・コモン6(東南アジア・オセアニア)に
一箇所あるようなので立ち上がって、次はそこに行くことにする。
すぐ目の前に「こいの池」ってのがあって、夜はイベントが行われる。
魚の鯉なんだろうけど、Koi-Pondと書かれている。


日本ゾーンの中を通ると、NHKのスタジオの前では中継が行われる直前で人垣ができていた。
女性のリポーターが「まだリハーサル中なので映りませんよ」と言って観光客を笑わせる。
藤井フミヤがデザインした「大地の搭」という黒っぽいモノリスの出来損ないのようなのが建っている。
側面は水が流れている。モロッコ館もそうだし、側面を水が伝うというのは最近のトレンドか。
建物自体が巨大な万華鏡になっていて、僕も見てみたくはあったが、
ここの行列はたぶん1時間か2時間待ちぐらいに長大なものになっていて無理。
この前、社食でテレビを見ていたら久し振りに公務に就かれた雅子様が皇太子と共に訪れた、
というニュースをやっていたことを思い出した。
夜になったときに遠くからこの大地の搭を見るとチラチラと光が揺れている。
近付くとカラフルな切り絵を嵌め込まれた灯篭の中のロウソクの火だった。これはきれいだった。


坂道の庭園(様々な花が咲いていてきれいなのでここでみんな写真を撮る)を通り抜けると
グローバル・コモン6のマレーシア館。
ここはパビリオンそのもに入るのよりも併設のカフェに入る行列の方が長かった。
この東南アジアのエリアはどこもそんな感じだった。


イベントコーナーではオーストラリアから来た芸人なんだろうか、
ギター片手に歌う2人組。「明日があるさ」(これ、ほんと海外のアーティストが日本でよく歌う)と
Men At Work の懐かしき「Down Under」を歌っていた。


人気があるのはオーストラリア館でワニの肉を使った「ワニ・ロール」が食べられる。
(1日に1,000個も売れるという)
ここが一番並んでいたか。レストランの前では大道芸人が演奏していた。
その次に人気があるのがシンガポールニュージーランドかな。
質より量ってことでここでは上記以外のほとんどに入った。(・・・はず。ほとんど記憶無し)
カンボジアベトナムブルネイインドネシア、タイ、フィリピン、ラオス、南太平洋共同館。
東南アジアに疎い僕はどれがどれだったか印象が溶け合って1つになっている。
カンボジアにはタ・プロン寺院のミニチュアがあって、
ベトナムでは二胡の演奏(ラストが喜納昌吉の「花」だった)が行われ、
というのは覚えていたもののラオスインドネシアとタイは・・・?
時間がなくてどこもちょっと入って眺めるだけ、人も多くて混雑しているような状態では
その国がどういうところなのか展示物から把握していく・自分の中に形作っていくための余裕はなくて、
それまで自分の中に蓄えてきたその国に関するイメージや特徴的な事物を
そこで発見できて再確認できるとそれで満足してしまう。


デジカメで撮った写真を見てみるとインドネシアのパビリオンの前には
大きな鷲の形をした神様をかたどった精巧な、そしてかなり大きな木の像が置いてあって、
ああ、そういうのあったなと思い出す。「For Sale」と紙が貼られていた。
いったい誰が買うのだろう?いくらするんだろう。
売れなかったらインドネシアまで持ち帰るのだろうか。


1つだけ「いいな」と思ったのは、フィリピン。他と比べていたってシンプル。
白い布で覆われた壁をスクリーンにして民族舞踊の模様が映し出され、
ココナツを原料にした食器や廃材を溶かして再利用したタイルで大きな球体が作られている。
(中ではリラクゼーションということでフィリピン式のマッサージが提供されている)
この球体は76,000枚のタイルを使用して、
これだけのタイルの元となるココナツは38,000個。
1つのココナツから2枚しか作れない。
愛・地球博のテーマが地球環境とか自然とかそういうことであるのなら、これが一番わかりやすかった。


あと、南太平洋共同館かな。
キリバス共和国サモア独立国ソロモン諸島、ツバル、トンガ王国バヌアツ共和国
パプアニューギニア独立国パラオ共和国フィジー諸島共和国マーシャル諸島共和国
ミクロネシア連邦、とたくさんの小さな国々が共同で
パプアニューギニアのコーナーでは、例の白塗りに巨大なお面の部族の写真が飾られていて、
「Pop Group だ!」とオーヤマさんと盛り上がる。
パプアニューギニアの缶ビールが売られていて、せっかくの機会なんで飲んでみたかったんだけど
さっきビールを飲んだばかりだったので今ひとつ気分が乗らず。後で振り返ると惜しいことをした。
ツバルのコーナーでは珍しい切手を展示。エルビス・プレスリーのがあったような覚えが。
この国は貴重な観光資源というか産業として珍しい切手を作ってるんですよね。
世界のコレクター相手に。
パラオのコーナーには熱帯魚の水槽があった。


ベトナム館を出たらどこかの国のパレードに出くわした。
イベントコーナーではタイの民族舞踏が披露されるということで
ステージの裏手でまだ10代と思われる女の子が観光客相手に歌を披露していた。


早めの夕食として、インドカレー屋にてホワイトカレーなるものを食べてみる。
中辛とあったもののほとんど辛さはなく、クリームシチューをご飯にかけたようなものだった。
東京で平日に食べたら「うーん」ってシロモノなんだけど
ロックフェスティバルで食べるいわゆる「フェスメシ」と一緒で
なんかその場の雰囲気でおいしいものに思えてしまう。
僕らは運良くテーブル席を確保できたんだけど、
見つけられなかった人たちが壁際に座り込んでプレートの上のカレーをモソモソと食べていて、
言葉は悪いが「カレー難民」って感じだった。