バンコク その2

okmrtyhk2008-09-21


7時に目が覚める。
成田発18:50で、16時待ち合わせとしている。
12時には出ればいいだろうと思うのだが、部屋の中にいても手持ち無沙汰。
なんだか中途半端にやることがない。
荷物はすぐ詰め終わって、クリーニング屋に行くとすることがなくなった。
CDラックの整理を始めたら止まらなくなって、
このCDはこっちの棚へ、空いたスペースにこれを・・・とやってたらかなりの時間になった。
それでも11時。まあいいかと部屋を出る。


今回はスーツケースではなくて、ボストンバッグ。
駅へと向かう途中で、ふと、「そうだ、短パンとサンダルが要るなあ」と引き返す。
バンコクでは王宮の見学などの場ではノースリーブ、短パンやサンダル禁止とあって
じゃあずっとスニーカーの方がいいかと最初考えてたんだけど、
ホテルの中もスニーカーってのもなんだなあと思い始める。
普通の市内観光だったらサンダルでもよさそうだし。
成田から機内に乗り込んでバンコクの空港に着いてホテルに向かう間も問題ないだろう、
とサンダルに履き替える。それで行く。


コンビニでウエットティッシュと歯ブラシのセットを買う。
駅前の本屋でもう1冊読むものを、
村上春樹翻訳ライブラリーのポール・セロー「ワールズ・エンド」を買う。


荻窪から丸の内線で東京へ、山手線で上野へ。
時間があったので美術館で何か見るのもありかなあと公演入口の掲示板を見てみるが、
特に興味を惹いたものは無く、坂を下りていく。
日本を出る前はラーメンでしょう、とatre の「一蘭」へ。行列になっている。
すぐにも入れるかと列に並ぶ。
ネギ、チャーシュー、きくらげとトッピングは全部乗せ。
ラーメンが出来上がるまでの間、生ビールを飲みながら肴にゆで卵を食べる。
一蘭はうまいなあとついつい替え玉。


京成線スカイライナーの指定席を買う。
ちょうど出たばかりで、次は40分後。暇になる。
コインロッカーに荷物を預けて上野公園へ。
坂を上って行く途中で人だかりができていて、なんだろう?と見てみるとジャグリングだった。
広場では「動物愛護週間」ってことで催し物が。トラやウサギの着ぐるみが子供たちと写真を撮っている。
大きなテントの下では子供たちのために絵本作家による紙芝居の朗読が行われ、
それを取り囲むようにして小さなテントの下で各地のペットフード業者が店を出していた。


博物館の方に進んでいくと空き地はなんらかの集会を開く直前だったようで、
人々がきれいに整列して座って待っていた。
よく見ると集まってるのはホームレスの人たちだった。50代以上の男性ばかり。若者、女性の姿皆無。
角海老のTシャツを着たオヤジに指示されて、手にしたダンボールの切れ端を地面に敷いて座る。
彼らの目の前に向かい合っているのは、セッティングされたキーボードとマイク。
これってあれかなあ、キリスト教の団体がゴスペルっぽく歌って神の教えを説くってやつ。
空き地の反対側はヨタヨタ、ウネウネとした長い行列が大きな円を描くように続いていて、
ところどころ列に向かって「歩く人の邪魔にならないようにしてください」と呼びかけている。
その先にあるのは炊き出しの配給。白い容器にうどんらしきものと野菜が入ったのを1人1人手渡される。
そうか、ホームレス支援団体の集まりだったのか。
近くのベンチには受け取った食べ物をモソモソと食べている人たちの群れ。
余りの人の多さにゾッとした気持ちになる。足早に通り過ぎる。息を止めて。
上野公園のテント村だけじゃなく、上野公園の周辺にどれだけのホームレスがいるのか。
わざわざ遠くから歩いてくる人たちだっているのだろう。


時間が近付いたので出口へと向かう。
西洋美術館ではちょっとしたフリーコンサートが行われていた。管楽器の演奏で、・・・曲名は忘れた。
少し先に「東京都交響楽団」のバスが停まっていたので、きっとこれだろう。
そのさらに先では大声で激しい掛け声のやりとり。消防隊の訓練だった。


スカイライナーに乗る。缶チューハイを飲みながら「ワールズ・エンド」を読む。
大学の恩師から学生時代にたくさん本をもらった中にこの本も入っていて、だいぶ前に読んだ記憶がある。
でもまた読み直してみたくなった。改訳もしてるみたいだし。
短編集。個々の話に全く記憶はないが、ああ確かにこれは読んだことがあるなあとその感触を思い出す。