「企業文化」というものに対する得体の知れない違和感

文化の日
最近、「文化」ってのがなんなんだかよく分からなくなってきた。
カルチャーっていうとなんとなく分かる。


例えばさ、「企業文化」って。「我が社の企業文化に合わない」
事業内容以外の局面における潜在的な規律的雰囲気に合わないということ?
なんかすごく違和感がある。というか、イライラする。昔から。
小さい会社だろうと、大きい会社だろうと
それを「文化」と名乗ってよいほどのものはそこにあるのかね?
そんな軽々しく使っていい言葉だとは僕は思っていない。
それって要するに社風のことでしょ?
閉じられた1つの会社の中でしか通じないものを文化と読んでいいものか。
有機的な社会の中で流通するものだと僕は思うのだが。
というかそこに企業の思い上がりか無知を感じるんですね。


あーこんなことが気になって、噛み付きたくてしょうがない僕は心が狭いのか。


でも、下手すると「朝は9時前に皆出社しているのが我が社の企業文化だ」
ということにもなりかねないんですよ。程度が低くないですか?
それって、ただ単にマナーとかルールでしょ?
語り継ぐ上で絶えず変化していくもの。
その時代において複数のグループ間で意見をぶつけあって方向が決まっていくもの。
そういう力学の働かないところに、文化はない。
誰かが決めて、上から与えるものではない。


興味のある人は辞書で「文化」の意味を調べてみてください。
少なくとも「社風」に類することは書いていないです。


イライライライラ。
分かってない人ほど安易に「文化」という言葉を持ち出す。


オフィスとそこで働く人だけ。
企業内の序列・役割がその人の担う全て。
一個人としてどう、という前に社員であることが優先される。
そこには生活の思想、市民の思想がない。


その土地に根付いて長年町の発展と共にあって町と不可分一体だ、
その企業で働く人・働いていない人、多くの人を巻き込んで
様々な意見の交わしあいや葛藤の中で生まれてきた、
それは小学校や中学校でも授業の一環として語られている、
若者たちもそれをどうもって行くべきかよく話し合っていて
上の世代の人たちとも議論している、
それが隣町に進出したときに溶け合っていくために苦労して
そのときに学んだことがまた全体に反映されていった。
それぐらいのことをして初めて、「企業文化」と呼んでいいと僕は思う。