夏、京都 その3


朝、目が覚めたらアロハシャツのまま。えー…
そんなに酔っ払っていたのか…
気を取り直してホテルの下のスタバに行って
ライム&ミントグリーン・ティー・フラペチーノ。
10時に外に出る。地下鉄に乗って京都駅へ。
8月の日曜。駅はとても混んでいる。


11時に集合。
駅の施設SUVACOの「はしたて」にて鯛の胡麻味噌丼。
お茶漬けにして食べる。うまい。うますぎ。
常温核融合の実験を行うために1億円集める話など。
やはり、師範代が凡人の教室であった。


駅の近くにおしゃれな貸し自転車屋があって、
最高級のマウンテンバイクを借りる。27段変速。
1日で2,000円。リュックサックも借りる。
京都在住の方に案内してもらう自転車の京都ツアー、開始。
真夏の京都は快晴。すぐにも汗が吹き出る。
しかし日陰に入ったり、風が出てくると涼しい。
まずは駅の南へ。東寺。
西寺もあるのだろうと探してみるが、見つからず。引き返す。
羅城門跡へ。小さな児童公園の中に柱が一本立っているだけ。
しかしここがかつては平安京の始まりの門であって、
ここから朱雀大路が延びていた。まっすぐ、平安宮へ。
今日のツアーの前半部分はこの平安宮を目指して北上することになる。


東寺に自転車を停めて中に入る。
真言宗の総本山。後に空海に下賜されたことから、
空海以前の様式によって建てられたお堂と
空海以後の密教的様式によって建てられたお堂とが混在することになる。
お堂の中に入ってみる。
1つは仏像の修復中だったのか、大きなものについては足場が組まれていた。
帝釈天などいくつかの仏像は上野の博物館で開催されている
空海密教美術展」のために貸し出されていた。巡業中。
五重塔へ。心柱に秘密があって、フレキシブルな構造になっていると聞く。


裏道を自転車は行く。普通の住宅であったり、町屋であったり。
しかしここが1,000年以上前は大通りだったのか。
花街の島原。そしてただ1つだけ残る輪違屋
ポツンと輪が交差するマークが見えるだけ。
一見さんお断り、しかも高いらしい…


昨日公開講座を受けた京都リサーチパークの中に自転車を停めて、
平安貴族の邸宅跡の模型を見る。
え!? これが個人の屋敷と思うぐらい大きい。
出土品の磁器などもケースの中に飾られている。
京都はビルなどの建設のために地面を掘ってみるといくらでも
こういう遺物が出てきて、大変なのだそうな…
掘り出しきるまで建設許可が出ない。


さらに北上する。五条、四条、三条。立命館大学の新しい校舎。
かつては平安宮の入口であった四辻へ。
ここはなぜか商売が全くうまくいかず、
どんどん店を畳んでばかりなのだという。
着いてみると角が切り取られ、斜めになっている。
その角の1つは閉店のまま放置され、1つは工事中だった。


二条駅。ここが平安宮の入口か。駅前に案内の碑があるのみ。
すぐ脇に三条のアーケードの商店街。
ここで東に進路を変えて、
平安宮の1/8のスケールで再現されたという平安神宮へ。
神泉苑をちょっとだけ見て、二条城の脇を通り過ぎて。
二条城は披露宴のために貸し出しもしているという。
「師範代が結婚されるときはどうですか?」


烏丸通りに出て京都国際マンガミュージアムの前を横切る。
繁華街を走り抜けて、京都市役所、そして鴨川。
平安神宮まではすぐ。美術館、博物館。人力車も走っている。
昨日京都タワーの展望台で見かけた大鳥居。
平安神宮で自転車を停めて、中に入る。
中のだだっ広い空間は白の砂利が敷き詰められていて、照り返しが眩しい。
社殿へ。昨年の冬もここに来たわけだけど、
1/8のスケールとは思えないぐらい、立派。
真夏だというのに涼しさを感じる。しかし、ご利益はなさそう…
平安京に遷移して1,100年の祝いの行事として人工的に設営されたからか。
中に入ることはできないが、よく見ると奥に椅子が並べられている。
ここもまた結婚式やイベントで貸し出されるとのこと。


平安神宮の裏のジャズ喫茶へ。「ヤマトヤ」
http://www008.upp.so-net.ne.jp/yamatoya-jazz/
ここは実にすばらしい店だった。1970年オープンだという。
これぞ古きよきジャズ喫茶。静かで、ジャズだけが聞こえて。
古びたふかふかの椅子に座ってジンジャーエールを飲む。
Wilkinsonの辛口だった。
そのときかけていたレコードのジャケットを壁に。
入ったときがちょうど2枚のレコードの入れ替えのタイミングだったけど、
どちらも聞いたことない人の聞いたことのないアルバムだった。
店のおばちゃんに聞けばよかった。


もう1人の方が東京に戻る新幹線の時間だということで、京都駅に戻る。
知恩院清水寺の方面を通る。
自転車を返す。別れの場にて、卒門祝いのプレゼントを渡す。


最近できた駅前の大きなヨドバシカメラ脇のカフェに入ってワインを飲む。
学校のことを話す。今後どういう可能性があるか。
ガラッと変わるビジネス展開。
マーケティングの分野に特化したコースもあってよいのではないか。
新規事業の創出に直結するコース。それをここ、京都を舞台に。


話している間に出てきた本をヨドバシの上の階の本屋に買いに行く。
加藤昌治『考具』(これは学校で教えていることと表裏一体にありそう)
ジェームズ・W・ヤング『アイデアのつくり方』
小坂裕司『「買いたい!」のスイッチを押す方法』
店に在庫がなくて買えなかった本として
リタ・マグラスという方のマーケティングに関するもの。
別件で『この厄介な国、中国』


夜の部ということで「鬼河童」という居酒屋へ。
ここで隣の教室と合流。
ここは食べ物がおいしかったし、店の雰囲気もよかった。
学校のことを、守の稽古のことをあれこれ話す。
新井厚子というスペイン在住のアーティストがなぜか
青森市を舞台につくった斬新なガイドブック
『めいしょめぐり』(という名前だったか)を見せてもらう。
これ、素晴らしい。なんとか入手できないものか。
全て、青森市営バスが行動の拠り所となっている。
驚いたことに僕の家のすぐ裏が田んぼが
「蛍の名所」みたいな感じで取り上げられていた。


皆酔っ払って盛り上がって、21時を過ぎて店を出る。
ホテルの前まで送ってもらう。あれこれと話す。


ラーメン屋を探して食べたくなるが、
明日も早いので午前0時前には寝ようと思う。