テトリスというもの

職場の後輩たちがポケモンGo!をやっている。
最近は世田谷公園が「出る」らしく、アツいスポットになっているのだとか。

他に面白いゲームある? から始まって
昔のゲームはシンプルなだけにいくらでもはまることができたという話になって
ツインビーグラディウスはどっちがいいか、
たぬきになるのはマリオワールドだったかスーパーマリオ3だったか、などなど。


なんのかんのでこれまでに一番面白いゲームはテトリスということになった。
あれは確実に人間がダメになると。
帰りに iPhone の無料のやつを入れる。やっぱついやり込んでしまった。


80年代中ごろに旧ソ連で生まれて、これでもう30年が経つのか。
ロシア人の生んだ最高の発明はウォッカテトリスだと思う。
パズルゲームなのにアクション性が高いゲームってそれまでなかったのでは。
背景の映像が進んでいくことはなく、ずっと固定。
上から落ちてくるだけ。レベルが上がるとそのスピードが上がるというだけ。
なのになぜこんなに面白いのか?


それまでのゲームは数値化されたスコアを競うものであったが、
(文字通りのスコアから、ステージ数まで)
テトリスは僕にとって初めて、スコアはどうでもよく
体感的な己のスキルの高まりそのものを求めたゲームだった。
アクションゲームなのにパワーアップのためのツールは一切登場しない。
非常にストイックだった。
4つのブロックをつなげて8種類のパターンとする
という数学的抽象性が神秘的ですらあった。


作者である天才、アレクセイ・パジトノフ
当時政府の科学アカデミーで働いていたため特許料が一切入ってことなかったとか
ロシアを出てからはマイクロソフトに入ったとか、あれこれ昔聞いたことがある。
テトリス後様々な類似のパズルゲームを手掛けるが、
テトリスのようなヒットは生まれていない。
あれはやはり神のいたずらだったのか。