朝目が覚めて、二度寝。
悪夢というのはやけに鮮明なもので。
僕は地方都市の学生でアパートに暮らしている。
自転車で通っている。
入り組んだ斜面の間に家が建っている。
僕は何度も行き来していたが、
あるとき何らかの理由で道が封鎖されていてその向こうまで行けない。
急いでいる僕はなんとかしようとする。
斜面の途中に農園があって、その間を通り抜けようとする。
サーファーのような押しの強い若い夫婦が働いていて、
農園を出ようとすると近寄ってくる。
「うちの農園でつくったものを買っていくならいいよ」
というのでなんか買うかと思うが、
段ボールふたつにソーセージとか野菜とかあれこれ詰められたものを持ってきて
ふた箱で1万円だと。それは高すぎる。
最初はニコニコしていたのが、ニヤニヤに代わって
「なんだてめえ、人の畑に勝手に入り込んできてそれはねえだろ」
仕方なく財布を出すが、五千円札しかない。
これで許してくれないかと交渉するが聞き耳を持たない。
もう一人ニタニタ笑っている若者が来る。
ショベルカーを運転してきて、「これでいいっすかー」
池を掘るという。オマエの家で非合法なギャンブルをやるんだと。
冗談じゃねえと僕もまた怒鳴り出す。
「えらそうなこと言ってんじゃねえよ、このクソ野郎」
つかみ合いの喧嘩になる。
しかし僕は3人に取り囲まれ、分が悪い。
無我夢中で叫ぶ。
そこで目が覚める。
妻の様子からして、実際に叫んだようではなさそうだ。
このところのあれこれで溜め込んでいたのが夢の中で爆発したか。
腹の立つことがいくつかあって、だけど現実には叫び出せない。
夢の中で大声を上げてすっきりしたかというとそんなこともない。
モヤモヤしたものはモヤモヤしたまま。
そんな日曜。今日も晴れ。