昨日、『おさんぽ神保町』の取材。
靖国通りから一本入ったさくら通りを歩いた。
白山通りはよく店が入れ替わるけど、
さくら通りはそこまで替わらないかな、でも最近ギャラリーが増えましたねと。
看板建築の、古くからの建物が取り壊されてこういったギャラリーになる。
それは僕ら部外者にとっては残念なことだけど、
持ち主からすれば借り手がつかないまま放置するわけにもいかないし、
という話に。
どの店だったか、靖国通りに面した古本屋なんだけど
一部を改装してガラス張りのギャラリーにしたところもあった。
こちらは絵画ではなくてあくまで古書を。
中原中也『山羊の歌』の恐らく初版が飾られていた。
店を閉めているところなのか、
それともこれから始めるところなのか、
暗くなった店内に什器と書籍が山積みとなった店もあった。
あれ、ここのショーウィンドウは版元じゃなかったっけ?
何もなくなってしまった、というところもあった。
聞くと昨年4月・5月の緊急事態宣言の際、
どの古書店も閉めていたけど、することがなかったわけではなくて
ネット販売でそれなりに忙しかったのだという。
高齢者の方は店に来ることができないし。
メールで仮注文を受けると、在庫を探して送料などを添えて返信、
本注文のメールを受け取ってクレジット決済が確認できると発送する。
昨年は全国的に古書のネット販売の売り上げが増えた。
古書店はこのようにネットを通して専門的な商品を売ることができるけど、
新刊本を売る店はそれができないから辛いと。
始めたところで amazon に太刀打ちできるわけではないし。
なるほどなあ。
昨日僕は結局10冊の古本を買っていた。
少しは何かに貢献できているならばよいのだが。