日曜の『孤独のグルメ』の再放送で
五郎さんは郡山郊外のドライブインを訪れていた。
全国的に見ればドライブインってどうなんだろう。
今も健在で元気に営業しているところが多いのだろうか。
小さい頃、青森で見かけたドライブインの廃墟を思い出す。
というか廃業したドライブインの記憶しかない。
わずかな集落があるばかりの山道が続く。
その中にポツンと2軒ほどそれぞれ離れたところに
ドライブインの廃墟があったように思う。
平屋建ての、横に細長い。
窓が割られているか、バッテンにテープの張られた。
真ん中の看板にはラーメン、おにぎりなどと書かれている。
利用する人がいなくて急速に古びてしまった、そんなドライブイン。
子供心にもここで商売してもうまくいかないんだろうな、
どうして次の人もまたつくったんだろう、
自分ならうまくいくと思ったんだろうか。
などと不思議に思った。
今はどうかわからないけど
確かに、店も何もない山道では食事の取れるところがあった方がいい。
本当に利用者が少なかったのか、それとも味や経営が下手だったのか。
ラーメン屋で数年修行した素朴な津軽人の夫婦が素朴に店を始めて、
資金繰りがうまくいかなくて夜逃げする、という場面を思い浮かべる。
小さな子も二人ぐらいいて。
やはりあのエリアには一軒もないようだ。
やっぱりうまくいかないのかなあ。
というか、あのときのドライブインの廃墟。
すくなくともひとつは小学生の頃から高校生のころまで、
あるいはもっと後まで放置されていたように思う。
ああいうのって誰が撤去するものなんだろう。
そもそも、かつての持ち主・経営者はその土地も取得していたのだろうか。
いや、でないと勝手に建物を建てられるわけでもないし。
80年代のあの頃、津軽半島の北の外れの土地は二束三文だったのか。
持ち主と連絡が取れず、勝手に取り壊すこともできず、ずっとそのまま。
そんなドライブインが全国にあちこちあったんだろうな、
今もあるんだろうな、ということを思う。