餃子の無人店舗の店

最近住宅街に近い商店街を散歩していると、車で通りがかると、
餃子の無人販売の店舗を見かけることが多くなった。
ああ、ここ店仕舞いしたんだな、と思って
後日またその前に差し掛かると餃子の無人販売となっている。
 
見るたびになんだかぞっとする。
古くなった住宅が取り壊され、駐車場になっていく。
住宅街が虫食いのようになっていく。
その店舗版のように感じる。結構な数になる。
 
いったい誰が買うのだろう?
中に人がいるのを見たことがない。
無人販売なのだから店員はいないし、
商品を選んだり支払いをしている人も見かけたことがない。
 
冷凍だから売りやすいのだろう。
冷凍のケースを置いてその中に商品を並べておけばいい。
ある程度売れたら(売れたら?)補充しに行けばいい。
最近、同じようにピザの無人販売の店舗を見つけた。
 
だったら冷凍食品を各種取り揃えた無人店舗を作ればいいと思う。
でもそうしないのは、餃子やピザという単品で商売を行うのは、
なんらかのマーケティング施策の結果なのだろう。
確かに看板に大きく餃子と書いてあるのは分かりやすい。
 
そもそもおいしいのだろうか?
食べてみればいいんだろうけど、なんだか怖くて入れない。
誰もいない幽霊のような店。
もしかしてこの店が見えてるのは僕だけなんじゃないか?
 
そういえば、いろんな食品を売る自販機が増えている。
ラーメンなどはもはや当たり前。
熊本に帰った時は豚足の、青森に帰った時はホルモンの自販機に遭遇した。
どの自販機もカラフルで賑やかな雰囲気がある。
 
でもこれらの自販機も無人店舗のような寒々しさをどこか感じてしまう。
そこまでして効率よく売りたいのだろうか? それとも話題作り?
買ってる人を見たことがないのは同じ。
それは僕がたまたま見かけないだけか。
 
この餃子の無人店舗、数年後には町から消えて忘れ去られてるんじゃないか。
そんな気がする。
どうしても無人でないといけない理屈がない。
買うところを見られて恥ずかしいものではないし。
 
もしかしてコロナ禍で増えたのだろうか? 対面接客不要だと。
だとしたらなおさら、数年後には廃れてそうな。
いや、違うな。何かもっと別の無人販売に置き換わっていると思う。
完全無人のコンビニ。餃子もピザもその中の売り物の一つに過ぎなくなる。