PASSAGE / ハリ書房

神保町の共同書店「PASSAGE」に
熊、羊、みつばち、なまけものなど、
名前に動物の入っている棚の集まり「どうぶつ会議」というのがあって
この土日はそのイベントで平台を借りて、本を並べる。
毎回テーマを決めていて4回目の今回は「私を変えた1冊」
これまでは妻が選んで出していたのを、これだ! と思う本があって僕にやらせてもらう。
 
ザ・ブルーハーツ『ドブネズミの詩』
絶版になって、今は結構な値段でメルカリや amazon で売られているんですよね。
最近、定価と変わらないぐらいの値段で中古を見つけることができた。
これを持っていく。
中学生の自分にとって、ブルーハーツとの出会いがいかに大きなインパクトだったか。
歌詞と語録。余白が大きく、そこにいろんな思いを重ね合わせていた。
 
8時に起きてチコちゃんと72時間を見てライフに買い物。洗濯物を干す。
11時過ぎに家を出る。
昼は新宿で食べることにする。
前から気になっていた西口の「Hot Spoon」
牛筋のカレーにカツと野菜をトッピング。
グツグツ煮える鉄鍋に入って出てきた。
程よくスパイシーで想像以上においしかった。
 
神保町に移動。
DiskUnion でCDを売る。
棚を眺めていたらジャズのコーナーで妻がこれが気になると、
Alice Babs というスウェーデンのシンガーのCDを手に取る。
なんかピンとくるものがあって買うことにした。
投げ売りコーナーの「暗い日曜日」のサントラも合わせて。
 
PASSAGE に搬入。音楽棚に4冊、青森・熊本棚に7冊。
『ドブネズミの詩』を平台へ。
ポップを書いてと言われ、妻に代わりに書いてもらった。
さっそく手に取ったお客さんがいてドキドキする。売れなかったけど。
 
棚を見て回る。
もうすぐオープンして1年。
結構入れ替わっていることに気づく。
あれ、前ここで買ったのに別な人の棚になってる、と。
寂しいことでもあるが、入れ替わりは新陳代謝としてあるべき姿だとも思う。
萩原健太『ポップス・イン・ジャパン』300円と。
T・コラゲッサン・ボイル『もし川がウイスキーなら』1,200円。
前者は坂本龍一忌野清志郎から奥田民生岡村靖幸らへのインタビュー。
後者は90年代の海外文学コーナーでよく見かけた。
 
3階のシェアラウンジ「PASSAGE bis!」にも行ってみた。
1月に正式オープンしてようやく。
19世紀のパリの裏通りのカフェといった感じか。
妻のおごりでベアレンビールを一缶飲んだ。
まだまだ客の入りは少ない様子。
店内のBGMがよかったので聞いてみたら
haruka nakamura のユニット「ARCA」の『世界』というアルバムだという。
 
DiskUnion に戻って買い取り結果の受け取り。2,200円ほどになった。
人生劇場跡にできた@ワンダーの新しい店を見る。今日オープン。
ブックオフかと思うぐらい広い。こんな大きな古本屋、神保町に他にない。
面白い試みだと思う。
 
『おさんぽ神保町』の編集長、Ⅰさんのところへ。
Ⅰさんの案内で「ハリ書房」を見学に行く。
専修大学の門の近くにある、雑居ビルの3階。
これは知らなきゃまず入らないな……
土日月のみ営業。他の日は車で移動販売なのだという。
理想的なスタイル。
6畳一間ぐらいの小さな店。
棚のいくつかは木箱に本を詰めていて、この木箱を車に積むのだと聞いた。
なるほどなあ。
とてもいい雰囲気の場所だった。
 
品ぞろえは小中高生向けなのかな。
児童書、中高生が背伸びして読むような哲学やこの世界についての本など。
オカルトまで行かず、魔法や神話をテーマにした本が多かったように思う。
子どもたちはこういうの好きだからなあ。僕もそうだった。
月刊ムーの編集長の書いた回想録みたいな本があって買おうか迷った。
店主の趣味として
アーシュラ・K・ル=グィンやジョージ・オーウェル村田沙耶香が好きなようだった。
ドミニク・チェン『未来をつくる言葉』を買った。
ここは新書のみ、古書は扱っていない。
ここで買った本にメッセージを添えて、その本に興味を持った子供にプレゼントする、
そんな取り組みもしているようだった。
 
まだ内緒のことが多く、ここには書けないけど
PASSAGE やおさんぽ神保町の新しい動きについて聞いた。
@ワンダーも新しい店を出した。ハリ書房のことも知ることができた。
神保町が新しく生まれ変わっていく、その最先端を感じた一日だった。