先週買ったCD #143:2023/07/10-2023/07/16

2023/07/10: tower.jp
(V.A.) 「Stoned Cold Country」 (\3290)
タワレコのポイントで。差額\190
 
2023/07/10: ヤフオク
浜崎あゆみ 「15th Anniversary Tour Best Live」 \792
 
2023/07/10: ヤフオク
The Bible 「Walking The Ghost Back Home」
The Bible 「Eureka」
※2枚セットで\1500
 
2023/07/10: www.hmv.co.jp
Phew 「Our Likeness」 \2640
Weezer 「SZNZ: Winter」 \2520
RadioheadIn Rainbows (Japanese Expanded Edition)」 \3520
Gretchen Parlato & Lionel Loueke 「Lean In」 \2640
(Soundtracks) 「風のノータム」 \2970
Danny Elfman 「So-Lo」 \2217
Meg Baird 「Furling」 \2856
Any Defranco 「Little  Plastic Castle (25th Anniversary Edition)」 \2520
Ana Moura 「Casa Guilhermina」 \3877
 
2023/07/12: www.amazon.co.jp
Johnny Cash 「Personal File」 \1300
Jacob Miller with Inner Circle 「Wanted Dub Emperor Lord」 \700
Estrellas De Areito 「Heroes」 \327
 
2023/07/12: www.hmv.co.jp
Little Feat 「Dixie Chicken (Deluxe Edition)」 (\3630)
HMV のポイントで
 
2023/07/12: www.hmv.co.jp
Hanoi Rocks 「Bancock Shocks Saigon Shakes Hanoi Rocks」 \1316
Hanoi Rocks 「Two Steps From The Move」 \1316
 
2023/07/15: DiskUnion 吉祥寺店
Lilkke Mai 「Mairation」 \680
Max Romeo 「War In A Babylon + Reconstruction」 \702
Robotiks 「My Computers Acting Strange」 \1300
Susan Cadogan 「Soulful Reggae」 \1400
Ranking Ann 「A Slice of English Toast」 \1800
African Head Chargevision of a psychedelic africa」 \680
(V.A) 「Genital Zone」 \2250
Le DeMerle 「Live At Concerts By The Sea」 \1170
 
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Meg Baird 「Furling」
 
この世を超越した音楽というものがある。
社会的なメッセージを発することなく、ただ純粋にその音楽を奏でる。
かといって世捨て人ではなく、その音には同時代性がある。
世俗からは距離を置くが、
この世界に存在する音の総体には積極的に関与する、その最先端に触れているというか。
 
例えばフリー・フォークというジャンル。
ジョセフィン・フォスターであるとか、再結成後の Swans であるとか。
パンク、メタル、ファンク、テクノ、全ての音楽ジャンルが出尽くした後でも、
享楽的であったり、端的に言って売れるジャンルが幅を利かせていても、
それでもフォークを選び取るという強い意志がそこにはあると思う。
アコースティックギターを爪弾いて、簡素なバックをつけて歌う。
その原点に立ち返って、音の純度を高めていく。
 
メグ・ベアードもその一人。
フィラデルフィアで結成された Espers というバンドでデビューし、2000年代に4枚のアルバムを発表。
解散後、ソロへ。
その音楽性は大きく変わらない。Espers の方はサイケ感が若干強いぐらいか。
 
そう、フリー・フォークの根っこにはドラッグから得られる酩酊感を音に求めるというか、
ヒッピー文化の末裔の末裔とでもいうか、
音の桃源郷をいかに現出するか、という感覚がある。
無邪気にギターを弾いて子供たちと歌う、という類のものではない。
Lo-Fi な宅録ともまた違う。
彼らの持つ茶目っ気や朗らかな屈折感のようなものは前面には出てこない。
 
ソロになって今作が5枚目か。
「Dear Companion」(2007)
「Seasons On Earth」(2011)
「Don't Weigh Down The Light」(2015)
「Ghost Forests」(2018 / ハープ奏者のメアリー・ラティモアと共演)
「Furling」(2023)
 
約4年に1枚。ゆっくり、自分のペースで活動を続けているのだろう。
どのアルバムも大きくは変わらない。
聞いていると、時間の流れが止まってしまっているような感触がある。
アコースティックギターの旋律があって、囁くようなヴォーカルがあって、
気が付くと終わっている。
一服の清涼剤というのでもない。
何を描くのでもない。
どこに辿り着くこともない。
純粋無垢な音がそこにあるだけ。
 
近付くと遠くに逃れてゆく陽炎のよう。
分かったような気になるとすっとすり抜けてゆく。
その佇まいが心地よくてまた聞いてしまう。