先週買ったCD #146:2023/07/31-2023/08/06

2023/07/31: tower.jp
Hanoi Rocks 「Oriental Beat」 (\1430)
タワレコのポイントで
 
2023/07/31: tower.jp
裸のラリーズ 「CITTA' '93」 \5500
Aphex Twin 「Black Box Life Recorder 21f / In A Room7 F760」 \3630
(V.A.) 「Joe Gibbs Presents Dancehall Stylee Classic Dancehall Sounds 1979-1981」 \2915
 
023/08/02: www.hmv.co.jp
Carole Serrat 「Message En Rouge」 \330
※商品不備があって買い直し
 
2023/08/02: www,amazon.co.jp
Unsane 「The Peel Sessions」 \381
 
2023/08/03: diskunion.net
矢沢永吉 「スーパー・ライヴ日本武道館」 \8850
 
2023/08/04: diskunion.net
Khanate 「Khanate Expanded 2CD Edition」 \1100
 
2023/08/05: diskunion.net
Two Lone Swordsmen 「From The Double Gone Chapel」 \600
(V.A. Hal Wilner) 「Meditations On Mingus Nightmare」 \680
 
2023/08/05: DiskUnion 神保町店
Ann Sally 「daydream」 \580
Ken Yokoyama 「Songs Of The Living Dead」 \580
Meat Puppets 「Mirage」 \580
 
2023/08/05: @ワンダーJG
Livingstone Taylor 「Unsolicited Material」
(V.A. P-VINE) 「Soul'd Naturally」
Johnny Rivers 「Totally Live At The Whisky A Go Go」
Lou Ragland 「He Says "Understand Each Other"」
Phillip Mitchell 「Pick Hit Of The Week」
Johnny Otis 「Johnny Otis Show - Cold Cut / Snatch ANd The Poontangs」
Pacheco At The N.Y. Worlds Fair」
(V.A.) 「The Essential Sweet Soul Selection」
(V.A.) 「The Essential Modern Soul Selection」
(V.A.) 「Eccectric Soul: Smart's Place」
(V.A.) 「Stsx of Funk. The Funky Truth」
(V.A.) 「BLues & Soul Power」
(V.A.) 「Can't Be Satisfied: The XL and Sounds of Memphis Story」
(V.A.) 「Crime Jazz: Music In The Second Degree」
(V.A.) 「Can You Dig It? : The Music And Politics of Black Action Films 1968-75」
※15枚で9,000円
 
2023/08/06: www.hmv.co.jp
Carole King 「Home Again: Live From Central Park 1973」 \2750
The Doobie Bothers 「The Captain And Me」 \3000
The Doobie Bothers 「Minute By Minute」 \3000
The Doobie Bothers 「Farewell Tour Live」 \3000
The Crusaders 「Scratch」 \1650
Daft Punk 「Random Access Memories 10th Anniversary Edition」 \3410
SuedeSuede 30th Anniversary 2CD Edition」 \4689
Snow Patrol 「Final Straw 20th Anniversary Edition」 \3062
 
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裸のラリーズ 「CITTA' '93」
 
裸のラリーズの<新譜>が出た。
これが本来なら大事件のはずが、そう感じないのは、
昨年2022年のまさかのオフィシャルアルバム3枚のリマスター再発があったからだろう。
 
新譜ではあるが、スタジオで新しく録音したアルバムではない。
ヴォーカル、ギターの水谷孝は2019年に亡くなったのでそれはありえない。
題名から察しがつくように、1993年の CLUB CITTA' でのライヴアルバムとなる。
アンプをフルボリュームにして、余りの音圧に内側からドアが開いたといった伝説が残っている。
水谷孝は数年のフランス滞在を経て帰国、5年ぶりの国内ライヴであったという。
 
僕もまた、オフィシャルアルバムの「'77 Live 」の信奉者だ。
これを超えるロックのライヴアルバムはない。海外にもない。
そう思う。
しかし、残念ながら僕は裸のラリーズのライヴそのものを見たわけではない。
だから大きなことは言えない。
でも、恐らく、彼らの全盛期は70年代後半から末にかけてなのだと思う。
 
だからいくら新譜で入手しやすいとはいえ、
これが裸のラリーズ初体験となる若者がいたら、不幸だと思う。
(「'77 Live 」同様、 「CITTA' '93」も早速品薄になりつつあるようだ。再発はされないかもしれない )
 
普通に手に入る新譜のラリーズというだけでだいぶ魔法が消えてしまっている、というのもある。
逆にどれだけ安っぽい神話が囁かれていたか、とも思う。
オリジナルアルバムが手に入らなくてプレミアがついて、
山のようにブートレグのBOXセットが出ていた、という状況も今となってはおかしい。
 
聞く。
70年代前半は<普通>のロックバンドとして新しい曲を書いていたが、
70年代後半以後は10曲ぐらいの決まったレパートリーから演奏するだけ。
「'77 Live 」の曲をそのまま並べる。
”Enter the Mirror” ”夜、暗殺者の夜” ”氷の炎” ”記憶は遠い”
”夜より深く” ”夜の収穫者たち” ”The Last One ”
ここでも、そう。1993年になっても大半は同じ。
”永遠に今が” ”白い目覚め” ”鳥の声” といった曲が入っている。
いくつかのブートレグを見ると、”白い目覚め” も定番の一曲だろう。
 
ここでは伝説をはぎ取った、素のラリーズを聞くことができる。
Disc 1 は肩透かし。
Disc 2 で本調子になる。
Disc 1 特にその前半は100年一昔のフォークロックに轟音フィードバックノイズが加わっただけ。
そのノイズも奇想天外なものではない。
太い真っ黒な奔流のようでいて、細くて狭い水路を強引に突っかかっていくだけ。
ラリーズはロックの救世主でもなければ殉教者でもない、ということがよくわかる。
 
だからといってこのCDは無価値かというとそんなことはない。
裸のラリーズのオフィシャルアルバムの中で聞くべき順番は最後。
とはいえ、凡百の<ロック>アルバムよりははるかにまし。
 
なんにせよ、昨年のオフィシャルアルバム3作のリマスタリングに続き
久保田麻琴のミックス、マスタリングには頭が下がる。
解説を読むと単なる記録ではなく、この日の記憶の中のラリーズの再現のために
様々な音源を組み合わせたというような発言があった。
ものすごく繊細な作業。
言われなかったらわからなかっただろう。
 
今回のアルバムの一番の価値は
今後もこういう発掘音源のアルバムが出ると期待を持たせてくれたこと。
あと2枚か、3枚出たらなあ。
(ここから10枚も出たら興ざめなので、それぐらいで。
 CAN のライヴアルバム発掘も潔く3枚で終わった)
僕だったら80年代初めの、山口富士夫の加わった音源を出してほしい。
 
このアルバムではギターがもぅ一人加わって4人体制。
水谷孝以外はほぼ同じフレーズ、リズムをずっと曲の間繰り返す。延々繰り返す。
時間が止まったかのように。
クリアな音のアルバムを聴いて、
あ、これって CAN や NEU! のあのビート!? なんて思ってしまった。
完全に素人の意見ですね。