『山怪』

この夏は怪談本ばかり読んでいた『新耳袋』のシリーズ全10巻から始まって、
その続編の『九十九怪談』全10巻、『隣之怪』現時点で文庫が4巻をほぼ読みつくして、
他に面白そうなのがないか探しているうちに出会ったのが
『山怪 山人が語る不思議な話』だった。
ヤマケイ文庫から3冊出ている。
作者は長らくマタギの取材をしてきたのだという。
 
帯にはこんなことが書かれている。
『山で働き暮らす人々が実際に遭遇した奇妙な体験。現代版遠野物語
遠野物語か、どうだろう。
そう思って読んだみたら確かに現代の遠野物語だった。
狐に化かされる、人魂が浮遊する、誰もいない山なのに木を切る音がする。
新耳袋』の理屈のつかない、突拍子もない怖さに慣れてしまうと
怪談としての怖さはたいしたことはない。
だけどそこには、素朴な、
「うちのおばあさんが小さい頃に体験した話なんだけどさ……」
という語りの原体験、原風景がある。
 
何よりも印象的だったのは冒頭、そのような語りが今、失われつつあると。
おじいちゃん、おばあちゃんがそういう話をしようにも
昔のように囲炉裏端に皆が集まっているわけではない。
子供たちはゲームに夢中になっているし、
当のおじいちゃん、おばあちゃんが話し相手もなくテレビを見て時間を過ごしている。
かつてのような語りは日本から失われつつある。
その危機感から作者は聞き取りを進めていったのだという。
とても大切なことだと思う。
 
それにしても。
狐に道を惑わされる、狸が人間を真似てリアルな音を出す
というのはよくあったことみたいですね。
もちろん『山怪』で語る人たちの中にも、全ては科学的な理屈がつくという人もいる。
実際どうなのかはわからない。体験した人でないとわからない。
なんにしてもその狐、狸たちもどんどん全国で数が減っているのだろう。
森の奥へ奥へと追いやられていってるのだろう。
多くのものが失われていく。
そんなときにも山や森は静かに息をひそめてそこにある。
 
遠野物語が描いていたのはその息遣いであった。
田畑や野原を含めて、人間が一歩家の外に出た先にある山。
あるいは家の中にも続く山。家を包み込む山。
変わりゆくものと変わらないものとの狭間にある、その息遣い。
『山怪』にもそれがある。
 
2巻を今週末読む。楽しみだ。

自分を表す33冊

以前、妻があるところで話に聞いたという「自分を表す33冊」というのを選んでみた。
なんで33冊かというと、
人生の中で本気になって読む本はそれぐらいの数なんじゃないか、とのこと。
 
---
藤子・F・不二雄ドラえもん 15巻』 ※一番最初に読んだ漫画、一番SF度が高い
ウルトラマン怪獣図鑑 ※手元にないので大伴昌司かどうかわからず
手塚治虫ブラックジャック 22巻』 ※これもブラックジャックの中で最初に読んだもの
佐藤愛子『娘と私の時間』 ※母の書棚にあって、初めてエッセイというものを読んだ
藤子・F・不二雄『カンビュセスの籤』(藤子不二雄SF全短篇の1巻)
星新一『ボッコちゃん』
『暗闇からの脱出』(ローンウルフ・シリーズ、ホビージャパン)※ゲームブック、初めての本格的なファンタジー
広瀬正『マイナス・ゼロ』 ※日本SFの最高峰
『映画暦』(フィルムアート社、1986年)
 
ジョーゼフ・ヘラー『キャッチ22』
ザ・ブルーハーツ『ドブネズミの詩』 ※中学生の頃、ブルーハーツが価値観の全てだった時期が……
渋谷陽一編『ロック読本』
岡崎京子『Pink』 ※高校時代に演劇部の部室で読んで僕は東京に出ようと思った
カルロス・カスタネダ『未知の次元』
 
ミハイル・バフチン『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネッサンスの民衆文化』 ※修士課程で追いかけた人
ヴェネディクト・エロフェーエフ『酔どれ列車、モスクワ発ペトゥシキ行』 ※修士論文のテーマ
中崎タツヤ『よりぬきじみへん』
FAMA『サラエボ旅行案内―史上初の戦場都市ガイド』
『クラック・コカイン・ダイエット』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ
石牟礼道子『苦界浄土』 ※日本文学の最高峰はこれじゃないかな
永沢光雄『おんなのこ』
アーシュラ・K・ル=グィン『内海の漁師
野田努『ブラック・マシン・ミュージック』
佐藤貢『旅行記
 
村上たかし星守る犬』 ※ペットを飼うということが自分の中で大きな変化だった
木原浩勝 、 中山市朗『新耳袋 4巻』 ※全10冊の中では、これ。ここ数カ月は怪談本ばかり

---
意外とすんなり選べた。ほぼ悩まず。
だいたい読んだ順に並んでます。
 
でも、自分を表す33冊なので、
僕の選ぶ国内海外文学の傑作、名作の類はほぼ入る余地がなかった。
ほんと絶妙な数だなあ。

先週買ったCD #46:2021/08/23-2021/08/29

2021/08/24: BOOKOFF 飯田橋駅東口店
尾崎豊 「ARTERY & VEIN: THE VERY BEST OF YUTAKA OZAKI」 \1180
 
2021/08/24: ヤフオク
Keb' Mo' 「Live & Mo'」 \1980
 
2021/08/24: www.amazon.co.jp
(Soundtracks) 「ピアノ・ブルース」 \1144
 
2021/08/24: www.hmv.co.jp
上松秀実 「Dear My Friend / トラウマ」 \165
上松秀実 「時代」 \165
上松秀実 「Dear Lady」 \220
 
2021/08/25: www.hmv.co.jp
Wilhelm Furtwangler 「Beethoven Symphony No.1 & No.4」 \297
Wilhelm Furtwangler 「Beethoven Symphony No.5 & Schubert Symphony No.8」 \495
Wilhelm Furtwangler 「Beethoven Symphony No.6 "Pastoral"」 \396
 
2021/08/26: tower.jp
Bon Jovi 「Slippery When Wet」 (\1885)
タワレコのポイントで
 
2021/08/26: www.hmv.co.jp
久保田利伸 「Such A Fanky Thang!」 \330
 
2021/08/28: www.hmv.co.jp
Albert King 「Born Under A Bad Sign」 (\1518)
HMVのポイントで
 
2021/08/28: www.amazon.co.jp
Mountain 「Twin Peaks」 \1224
 
---
(Soundtracks) 「ピアノ・ブルース
 
大学の映画サークルで映画をつくっていたとき、
ある先輩にアメリカの現役の監督で誰を見るのがいいか聞いたことがあった。
その先輩はぴあの主催するフィルムフェスティバルで入選している。
90年代後半のこと。
渋谷の単館上映系のシアターでは
人によってそれはガス・ヴァン・サントコーエン兄弟だった。
この2人の新作は必ず見に行く。とにかく撮り方がうまい。
え? と僕は意外に思った。
70年代から80年代にかけてが全盛期だけど
今も撮り続けていて時々新作が話題になる。
『誘惑のアフロディーテ』とか『マディソン郡の橋』とか。
そんなイメージを抱いていた。
 
認識が甘かったのは僕の方で、21世紀に入って
ウディ・アレンは『マッチポイント』や『ミッドナイト・イン・パリ』で
何度目かのピークを迎えることになる。
というか、沈んでる時期があったというのが間違いで
2人とも一貫して佳作、名作を撮り続けていた。
今や2人ともアメリカを代表する名監督と呼ぶことに誰も抵抗はないだろう。
どちらも人間や人生というものに対して冷徹にして優しい、
確固たる視点や哲学がある。
片やそれを喜劇にして、片や悲劇にしてしまうけど。
 
そういえば2人とも自らの作品で主演を務めることが多い。
作曲も担当することがある。
ウディ・アレンも自ら選曲するんじゃなかったかな。
ウディ・アレンの映画で使われたジャズの曲を集めた3枚組というのを持っている。
アニー・ホール』がアカデミー賞の作品賞や監督賞を受賞した時、
その曜日はいつもニューヨークの決まった場所で吹く日だからと
授賞式を欠席したのは有名な話。
 
一方でクリント・イーストウッドが演奏するのはピアノ。
ジャズ・ミュージシャンの仲間たちをゲストに呼んで
カーネギー・ホールで演奏したライヴアルバムがあって、それがなかなかいい。
ジョシュア・レッドマンロイ・ハーグローヴ、クリスチャン マクブライドなど。
音楽映画もいくつか監督してるんですよね。
チャーリー・パーカーの生涯を描いた『バード』がその代表作か。
 
ピアノ・ブルース』もそのひとつで、
ブルースの誕生から100周年とされる2003年、
マーティン・スコセッシ監督がキュレーターとなって
ブルース・ムービー・プロジェクト』と称して7本の映画が製作された。
その中の1本となって日本でも劇場公開された。
僕が見たのはヴィム・ヴェンダーズ監督の『ソウル・オブ・マン』だけか。
サントラの国内盤も買っている。
ピアノ・ブルース』を見なかったのは
単純にタイミングが合わなかったからだと思う。
 
7本のうち4本のサントラが国内発売され、
ミュージシャンにスポットライトを当てたオムニバスも6枚。
バランスよくなかなか興味深いラインナップだと思う。
女性シンガーに白人のギタリスト、現代的なブルースを歌う若手。
マディ・ウォーターズやB.B.キング、エタ・ジェイムズではない。
少しずつ集めるうちにこの中の一枚へ。
もう少し聞いてみようとカタログを見ていたら
 
残念ながら映画はまだ見ていない。
帯には『ピアノ・ブルースの変遷を辿る』とあって
プロフェッサー・ロングヘア、レイ・チャールズ
その名の通り、ピアノを主体としたブルースの入り口。
聞いてみるとその終着駅でもあるように思う。
雨だれのような素朴な音で奏でられるピアノ、単純なコード進行。
そんな1930年代末の録音から始まって40年代、50年代、60年代……
ブギウギから、モダン・ブルースへ。
最後の4曲は2002年、クリント・イーストウッドがプロデュースした
ギターで奏でるブルースとは違ってピアノのブルースはどこか上品だ。
それってクリント・イーストウッドの品性に寄るものかもしれないけど。
 
四方田犬彦にある人が、
中上健次がジャズを演奏するならどの楽器だったと思うか、
と聞いたことがあった。
サックスじゃないかとその人は考えた。
しかし四方田犬彦は答えて言った。
中上健次はピアノだ。
88個の鍵盤しかない、どんなに頑張っても
それ以上高い音もそれ以下低い音も出せない、
という制約の中でもがきながら、格闘しながら、鍵盤を叩き続けるだろう。
その話を思い出した。
このアルバムで聞くことのできるピアノは流麗なようでいて、
哀しみに満ちている。
本物のジャズ・ピアノは、ブルース・ピアノは戦い続けるものなのだ。
その姿が、クリント・イーストウッドに重なる。
 
なお、アメリカを代表するジャズ・ジャーナリスト、
ナット・ヘントフが解説を書いていた。
アメリカのジャズを文章として味わうなら断然、この人。
 
---
Wilhelm Furtwangler 「Beethoven Symphony No.6 "Pastoral"」
 
普段ロックやジャズを聞いている人からし
クラシックがとっつきにくいのは
CDショップで作曲者別に並んでいたり、指揮者・演奏者別に並んでいたりで、
どっちやねん、という。なんかこう探しにくい。
よって多くの初心者は『○○なモーツァルト』や『○○に合うクラシック』
みたいな軽めのものに手を出してそこから先、本格的に入り込めない。たぶん。
ベートーヴェンモーツァルトの名前は知っていても、
大きな店だと録音がたくさんありすぎてどれを聞いていいかがわからない。
例えばベートーヴェン交響曲第9番『合唱付き』もいろんな時代、
いろんな指揮者、オーケストラのものがありすぎて……
何をとっかかりにしていいのか、きっかけがないと二の足を踏む。
 
世界的に有名な指揮者は今もカラヤンなのだろうか。
僕は正直、指揮者による演奏の違いはほとんどわからず。
カラヤンはトータルなバランス感覚がよく安定感がある、
実験的な尖った試みはしない、重厚感があって格調が高い、というイメージがある。
 
もう一人、この人のは分かるというのがフルトヴェングラー
時代的には戦中、戦後か。
あの音の震えるような深みは西欧の歴史を背負っているから、というと言いすぎか。
感覚的なものにすぎないけど。
最初に聞いたのはワーグナーの『ニーベルングの指輪』
その第一夜『ワルキューレ』CD4枚組の4枚目、冒頭の『ワルキューレの騎行
地獄の黙示録』の序盤、
ベトナムのジャングルにヘリコプターの群れが現れて
ナパーム弾を落としていって火の手が上がる、あの音楽ですよ。
これがすごい。
ここまで聖なるものと禍々しいものとが一体となって
とてつもない高みへと至った音楽はロックやジャズも合わせて
他に聞いたことがない。
聞いてると高揚感で身体が満たされてゾクゾクする。
 
これは神保町の DiskUnion が靖国通りの向かい側にあった時に
たまたま見つけて買ったもので、
2・3日してから他のも聞いてみようと
中古で並んでいたベートーヴェン交響曲のうち、
第3番<英雄>と第7番の2枚を買ってみた。
もう10年ぐらい前になるのかな。
どれも『EMI CLASSICS BEST 100』のシリーズ。
最近また聞き直して、HMV のサイトで同じシリーズの
第1番と第4番、第6番<田園>、
第5番<運命>とシューベルト交響曲<未完成>
この3枚を中古で買った。どれも1枚400円ぐらいだったか。
 
いわゆる第9ってこのシリーズにないのか、と探してみると
あるにはあってこのアルバムだけ、
バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団となっている。
ジャケットの雰囲気が違う。
こちらは DiskUnion のサイトで買った。
ジャケットから察するに、どれも元はEMIのクラシック部門である
『ANGEL RECORDS』というところで原盤がつくられたようだ。
 
『運命』とか『第9』ってドラマで使われたりでテレビでもよく聞くけど、
恥ずかしながらCDを一枚通して聞いたのはこれが初めて。
こんなだったのか。あの有名なフレーズはほんの一部分なんだな。
 
第6番の<田園>も名前はよく聞くのに、どういうのかよくわからず……
あ、この曲だったのか。
雄大さ、格調の高さは他の交響曲と変わらず。
しかしこのゆったりと流れるような美しさ、たおやかさは何だろう。
一言で言うならば生の喜びだ。
フルトヴェングラーはこのような純粋無垢な優しさも表現できたのか。
天上界に広がる色鮮やかな田園風景が思い浮かぶ。
あの『ワルキューレの騎行』と同一人物とは到底思えず。
 
ちなみに、Angel Recordsが気になって Wikipedia を見てみたら
今は Blue Note レーベルのグループの傘下にあった。
CD業界の再編により様々な紆余曲折を経ているようだ。
 
---
Bon Jovi 「Slippery When Wet」
 
僕が中学生だった1980年代、周りで洋楽と言えば Bon Jovi だった。
U2 でも Van Halen でもなかった。
1988年の4作目「New Jersey」が世間を席捲する様と言えば
とてつもない勢いだった。一家に一枚ぐらいのペースで売れたんじゃないか。
それは言いすぎにしても、今見てみたら日本の年間アルバムチャート1位とあった。
妹の読んでいた『あさりちゃん』にも
このアルバムをCDラジカセに入れて聞く場面があった。
シングルの ”Bad Medicine” はラジカセのCMにも使われて、メンバーも登場して、
テレビから流れない日はなかった。
僕も友達から借りて、テープにダビングして聞いた。
 
そもそも、ファーストアルバムからのシングル”Runaway”(夜明けのランナウェイ)が
大映ドラマの『乳兄弟』に使われていたんですよね。
以前から日本では人気が高かった。
よく来日公演を行っていたし、あのわかりやすいメロディーは日本人好みだろうと
正直な話、僕は日本でだけ人気があると思い込んでいた。
2018年に『ロックの殿堂入り』を果たしていると知って驚く。
無知ですみません……
日本とかアメリカとかじゃなく、全世界的に今も人気なんですよね。
 
随分と聞くことがなかったけど、聞き直してみたくなったのは
東京オリンピックがきっかけ。
BMX やスポーツクライミングだったかな、試合会場の BGM に
彼らの代表曲 ”Livin' On A Prayer” が流れていたことが何回かあった。
アメリカの選手が出る競技だったからかな。
ああ、いいなあとたちまち中2の気分に引き戻されてしまった。
 
収録されていた3作目「Slippery When Wet」は1986年で小学生だったので
ギリギリ、聞いてなかった。
この機会に買ってみる。
”You Give Love A Bad Name” も懐かしいなあ。
あのメンバー全員でアカペラで叫ぶサビ。
ああいうかっこよさって80年代が最後だった。
でもやっぱ、”Livin' On A Prayer” だな。
これぞパワーバラード。
この2曲目、3曲目ばかりリピートしてしまう。
世界とったるぜ!! とやたらギラギラしてる。それがいい。
 
僕が中学2年生の時に借りた「New Jersey」のCDは
ボーナストラックに ”Livin' On A Prayer” のライヴバージョンが収録されていた。
今もその形で発売されてるかと思いきや、そうじゃないんですね。
それがあればお得だなあ、1枚買うだけで済むのになあ、なんて思ってしまった。
今の「New Jersey」には「New Jersey」の曲のライヴバージョンが、
「Slippery When Wet」には「Slippery When Wet」の曲のライヴバージョンとなっている。
 
あと書くべきはあのジャケットか。
褐色の肌の女性が黄色いタンクトップを着て、
そこにタイトルの「Slippery When Wet」と書かれている。
その肌が濡れている。
写っているのはその口元から胸元まで。
これぞアメリカ。これぞ80年代ロック。
いろんな下世話な想像をかきたてる。
いいジャケットだと思う。
濡れたら滑りやすい。言ってることが深いような浅いような。
しかし、なんで日本でのタイトルは収録曲から取られた
「Wild In The Streets」という当たり障りないものになってしまったんだろ。
 

身辺雑記:08/23-08/29

08/23(月)
 
またみみたの機嫌が悪く、しばらく下の部屋で寝た。
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー、GTR3
ヨーグルト、レモン酢、スムージー
ここ数日、熊本から送られてきた梨を食べている。
朝からゲリラ豪雨。少し涼しい。
洗濯物を中に戻したり、外に干し直したりと忙しい。
 
甲子園は今日、一試合のみ。
大阪桐蔭がホームラン4本で4点。これは楽勝かなと思いきや、
テレビの音を消してしばらく見ないでいて、ある時ふと振り向いたら
近江高校が校歌を歌っていた。まさかの逆転勝ち。びっくり。
 
久しぶりに小説の手直し。
しばらく離れて却下点滴に慣れたのか、
この場面がないと片手落ちだろうというところを思いつく。
 
『アフターデジタル2』の続きを読む。
昼はざるそば。
午後、急遽マーケティングの件の打ち合わせ。
 
豊洲の新オフィスにDMが届いていて、引き取りに来てほしいと連絡が来る。
今のオフィスはフリーアドレス化に伴い、個々の部員に席が用意されていない。
私物を保管するスペースもほとんどない。
かといってコロナ禍の今、わざわざDMのためだけに豊洲に行く気にもなれない。
まとめて封筒で着払いで送ってほしいと返答するが、
それはできないのでやはり引き取りに来てほしいと。
コロナ禍でリモートワークが進むとこういう話も出てくるんだな。
 
18時過ぎに打ち合わせ。
聞いてるだけのなので CDを iTunes に取り込みながら。
夜は妻がゴーヤの肉詰めを作る。
下準備としてひき肉をこねるところだけ僕が。
パラリンピックの開会式って今日じゃなかったのか、と知る。
酒場放浪記。
逆転人生は車いすラグビー代表の女性。
町中華で飲ろうぜは焼きそば、酢豚。
明日は午前休なので
月曜から夜更かしを見て寝る。
 
---
08/24(火)
 
みみたに起こされて下で寝ていた。
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー、GTR3
ヨーグルト、レモン酢、スムージー、梨。
燃えるごみを出す。
午前休で飯田橋のクリニックへ。
立川談志の続きを読む。
 
飯田橋に着いてブックオフで時間をつぶす。
ふと目に留まった尾崎豊裏ベスト的なCDがなかなかいい選曲。
”卒業” も ”forget me not” もないが、
”I Love You” や ”太陽の破片”がライヴバージョンで入っている。
そういや一枚も持ってないなあと安かったのでこの機会に買う。
 
左足の魚の目が痛い。歩くと痛い。
以前駅前のドラッグストアで買った塗り薬がよかったと探すが、見つからず。
クリニックへ。シダキュアを処方してもらい、薬局を出て気づく。
皮膚科に通ってるのだからついでに診てもらえばよかった。しまった。
 
青森アンテナショップに寄る。
「嶽きみの販売始まりました!」とポップが貼ってあるが、
棚はがら空き。早々に売り切れたのだな。
 
昼を食べて帰る。
蕎麦屋のカツ丼が食べたいと「小川屋」というところへ。
小石川後楽園の近く。老舗の蕎麦屋のようだ。
出汁がいい。今年食べたカツ丼の中ではベストかもしれない。
 
光が丘に着いて、笹目通りから少し引っ込んだところにある
大きなドラッグストアに寄り道して魚の目の薬を買う。
 
午後は仕事。夕方のPMO打ち合わせの準備。
ライフに買い物、妻に頼まれて図書館へ。
打ち合わせ終わって議事録をまとめて営業終了。
今更ながら、前から気になっていた
大石哲之『コンサル一年目が学ぶこと』を読み始める。
これまでの人生で僕が出会ってきたことばかり。
わかってはいても、できないことばかり。
 
夜は妻が天ぷらを揚げる。
モロヘイヤ、茄子、さつま芋、玉ねぎ、ピーマン、ウインナー。
缶ビールを2本。それ以上は我慢する。
 
パラリンピックの開会式を見る。
空港、飛行機というイメージが統一されていてよいかな、と途中まで思ったが、
やはりオリンピックのように幕の内弁当になってしまった。
ヒロシのぼっちキャンプの再放送を見て寝る。
 
---
08/25(水)
 
昨日はみみたに起こされるもさほど無理はなく、
ずっと和室の布団で寝ることができた。
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー、GTR3
ヨーグルト、レモン酢、スムージー、梨。
妻曰く、スポーツイベントが渋滞している。
NHKパラリンピック、教育テレビで高校野球
 
昼は蕎麦を茹でて昨晩の天ぷらを乗せる。
ライフに買い物。
終日、夕方の打ち合わせに向けて準備。
終わって議事録作成。
合間に『コンサル一年目が学ぶこと』を読み終える。
例の件、面談がいきなり来週に入って驚く。
 
夜は妻が料理の取材先からもらってきたものを。
チーズフォンデュ風蒸し野菜、山形風芋煮、
牛肉の酢味噌和え、鶏肉とほうれん草のナムル。
どれもおいしい。
車椅子ラグビーの試合を見る。日本最後の最後で逆転勝ち。
 
夜また少し本を読む。
『デザインリサーチの教科書』
お笑い実力刃を見ようとしたら
甲子園の関係で午前0時近くだったので寝ることにした。
 
---
08/26(木)
 
みみたに起こされて下の部屋で寝た。
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー、GTR3
ヨーグルト、レモン酢、スムージー、梨。
今日も暑くなりそう。甲子園は準々決勝。見たかった。
朝イチで打ち合わせ。
午後も打ち合わせ。協業の件。
昼は昨晩の牛肉の酢味噌和えをご飯に乗せて牛丼。
夏らしくさっぱりとした。
 
8回から見た、近江と神戸国際大付属の試合がすごかった。
9回表、2アウトで6-2。ランナー無しでしかも下位打線。
そこから神戸国際大付属が代打4人が
ヒットや四球で上位につないで6-6に追いつく。
しかし、近江が9回裏サヨナラ勝ち。
ヒットを打ったのはキャプテンとのこと。
両チームとも号泣。
準決勝は4チームとも近畿地区。
 
夜、協業の件の宿題を少し。
妻が帰るのを待って納豆ご飯。
ライフに刺身の端切れがあったので、妻には漬け丼。
レモン酢を飲み切って余ったレモンで
タルタルソースをつくった。
レタスとトマトのサラダに乗せて食べた。
 
日本がコロンビアに終始リード。
鳥海選手が若手のエースか。
ゴール、アシスト、リバウンドがどれも二桁に乗る。
車椅子を操作しながらのバックパス。
そんなことができるのか。天才かと思った。
 
続けて、車椅子ラグビーのカナダ対アメリカ。
カナダが車椅子ラグビー発祥の地、
それを破ったのがカナダという因縁の試合。
ドキュメンタリー映画にもなったという。
 
午前0時ごろ寝る。
ものすごく暑くてずっとエアコンつけっぱなしの一日だった。
 
---
08/27(金)
 
熱帯夜。みみたが寝かせてくれず、下で寝ていたら夜明け。
汗だくで目を覚ます。
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー、GTR3
ヨーグルト、レモン酢、スムージー、梨。
昨日準々決勝だったのでこの日甲子園はなし。
午前中のうちに昨日の宿題を資料にまとめる。
昼はざるそば。
下の部屋のクッションカバーを洗う。
 
ライフに買い物。
妻に言われて国産レモンをこのところ探していたが、夏はないのですね。
それでも今日行ってみたら出ていた。宮崎産。
昨晩つくったタルタルソースでライフで最近見かける
巨大白身魚フライを食べようかと思うが、いつもの売り場に見つからず。
じゃあとアジフライをかごに入れる。
売れずに消えたかと思いきや、他の場所に移動していた。
アジフライを戻すのも何なので両方買うことにした。
 
仕事の間、音を消してテレビをつけておく。
ゴールボールって面白いな。
夕方、週次の進捗の打ち合わせ。
あと2週間で本番リリース。テストも終盤。
 
車いすバスケ女子の試合。対カナダ。パッとしない。
日本はボールを手にすると右左とキョロキョロして迷う一瞬がある。
その分遅れてしまう。追いつかれる。
カナダはボールを受けるとすぐ走り出す。速攻が決まる。
場数の問題なのか。練習量なのか。
これは障害がどこにあって、ということではなく。
 
ねぶた祭りの代替イベントの中継を終わりの方、少しだけ見る。
青い森公園のねぶた小屋の広場か。
9台のねぶたが出たようだ。花火も打ちあがった。
北村麻子が金賞のようだ。
 
車いすバスケ男子の試合。
韓国はファウルを臆せず、荒っぽかったな。
日本がリードし続けて難なく勝った。
 
つまみになる話。千鳥。
おんな酒場放浪記。
ベストヒットUSAは Creedence Clearwater Revival をフィーチャー。
やっぱ今、じわじわ来てるように思う。
1位は Olivia Rodrigo 僕もアルバムを買った。
1時前に寝る。
 
---
08/28(土)
 
下で寝ていたら気が付いたら朝6時。汗だく。
上の布団に戻る。
明け方は多少気温が下がり、風もある。
心地よく寝ているうちに9時。
縄跳び、クッション腹筋、コーヒー。
ワクチン接種2回目。
リビングのベッドを伸ばしてコロコロをかけてシーツを広げる。
掃除機をかけ、洗濯物を干して、ライフに買い物に行って戻ってくるうちに11時半。
 
合間合間に甲子園準決勝。
近江の試合が今大会印象に残っていたが、智辯和歌山に負ける。
緊張感のある良い試合だった。
球場に流れるブラスバンドは録音なのだという。
あ、そうか。このご時世そうだよな。
 
今回の接種会場は家から歩いて3分の小学校。
いつもだと選挙の投票所。
前回の少し遠くの中学校とは違って混まずにすぐだった。
いくつかある窓口の方たちも暇そうにしている。
今回も左腕。チクッとしただけ。
前回のようなズーンという鈍い痛みはなかった。
12時まで待って帰ってくる。
今回は握るだけで冷えるという「ヒヤロン」というのを配っていた。
 
昼は無印のレトルトのカレー。
プラウンマサラ、国産リンゴのカレー。
甲子園は準決勝2試合目。
智辯と京都国際。こちらも引き締まったいい試合だったな。
京都国際のバッテリーは初出場とは思えないぐらい、堂々と投げていた。
これで智弁学園対、智辯和歌山という決勝戦
ユニフォームが紛らわしいことになりそうな……
 
車いすラグビーは流れをつかめず、イギリスに敗れる。
日本はパスであったり、ミスが多かったな。
金メダルを目標としてプレッシャーもあったか。
車いすバスケ男子はカナダに逆転勝ち。
今回もまた手に汗握る接戦だった。
カナダには車いすバスケ界のマイケル・ジョーダンがいた。
 
その後ずっと NHK-BS3 で。
長岡の花火大会の番組。
今年も中止。だけど、コロナを鎮めることを願っての花火の打ち上げがあったと。
後半は2019年の中継から。
フェニックスはやはりすごいな。
しかし、……各花火のタイトルが
「夏の輝き」「長岡の夏」「夜空に輝くプレミアム」「インプレッション・トリップ」「愛・ふる里」など、
汎用的でどの花火につけても問題なさそうな物ばかりで……
米百俵の心」とか。
どの花火を見ても米百俵と言われたらこれが米百俵ですね、と受け入れてしまいそうな……
この辺り、長岡の人にどう思うか聞いてみたくなった。
これ、テレビで解説を聞きながら見てるから気になるのだな。
いつかリアルに見てみたい。花火に圧倒されてタイトルを気にしてる暇などなくなるだろう。
ゲストにマーティ・フリードマンが出ていた。
 
続けて、大瀧詠一の曲を NHK のスタジオで歌うという番組。
小泉今日子「怪盗ルビィ」
テープの音声で大瀧詠一自身も「君は天然色」を。
録画しておけばよかったなあ。
バックには井上鑑鈴木茂など。
松本隆が当時を語るインタビューに、細野晴臣もコメントを。
こういう番組こそDVD化すべきだな。
 
さらに続けて、マイケル・ジャクソンの『This Is It
2009年に始まるツアーのダンサー・オーディションやリハーサル風景。
全てに神経を行き届かせ、徹底的にこだわりぬくマイケル・ジャクソンの姿。
そこには厳しさよりも愛、ファンやスタッフへの愛が満ち溢れている。
この後、ツアーの初日を迎えることなく突然の死を迎えてしまう。
そんなことはみじんも思わせない。
そういう編集であって周囲は何かを感じ取っていたのか、
本当に原因不明の突然死だったのか。
舞台監督はドリカムも手掛けたケニー・オルテガ
途中まで見て、お笑い向上委員会と世田谷ベースを見るつもりが、
しっかり最後まで見てしまった。
 
午前1時に寝る。
 
---
08/29(日)
 
昨晩はさほどみみたに起こされなかったな。
8時起き。ワクチン接種から2日目、縄跳びやクッション腹筋はやめておく。
体温を測ったら36.2℃で発熱はなく、体調が悪いということもない。
 
男子は2大会連続、金メダル。
女子は金銀入れ替わったんだったか。
5年後また結果を出せるってほんと鉄人だな。
しかし、お台場の海を泳ぐのか……
 
イタリアの再放送、Lazy Sunday
妻が2回目の接種。
昼はそうめん。
Lazy Sunday を聞きながらテレビでは音を消して甲子園の決勝、
無観客のスタンドで行われる試合は一見、練習試合のよう。
実際、両校一緒に修学旅行に行ったこともあり、
普段から交流があって仲がよい、切磋琢磨する関係だという解説の話も。
1回表に智弁和歌山が4点取って勝負あったかな。
後半も得点を重ねて9-2で優勝。
まだ40代前半の監督は前回の智弁和歌山の優勝をきっかけに
プロ入りするも阪神楽天で苦労してきたようだ。
努力するうちに野村監督に起用されたという。
 
Lazy Sunday 終わって、車椅子ラグビーの3位決定戦、
ポータブルテレビで甲子園、
15時半からはこころ旅のディレクターズカットと忙しい。
車椅子ラグビー、宿敵のオーストラリアを破って銅メダル。
しかし金メダルを目指してこれまで5年間頑張ってきたというから悔しいだろう。
 
妻が腹が減った、がっつりしたものが食べたいと。
ご飯を炊いて鶏の照り焼き。
ブロッコリーを茹でてトマトを切る。
笑点を見ながら食べる。
孤独のグルメは恵比寿の居酒屋。Season4が終わり。
『山怪』の続きを読む。
20時を過ぎて車椅子バスケ男子。
強豪スペインはやはり強かった。
鳥海選手は前半出場せずに温存。
第3ピリオドで登場したときの爆発力がすごかった。
もやさまがあったけどそのまま試合を見た。
 
特に体温も上がらず、具合の悪くなることもなく。
23時過ぎに寝る。
 

ワクチン接種2回目

1回目のワクチン接種が7日の土曜日。
3週間空けて、昨日28日が2回目。
12時前、家から歩いて5分のところにある小学校へ。
僕らはファイザーとなる。
 
前回は歩いて20分ぐらいかかっただろうか。その帰りにゲリラ豪雨に逢う。
練馬区の申し込みサイトで住んでいる地区を「光が丘」にしたらそこが出てきて、
家の近くの小学校は日程が合わないのだな、と思っていた。
2回目の申し込みの際に地区を試しに「大泉学園」にしたら出てきた。
ええー? まさかそんな。一駅手前の石神井学園のが方がまだ近いぐらいなのに。
急ごしらえの申し込みサイトなので高度なことはできないんだろうけど、
住所を入力させるのだから、一番近くの接種会場をリスト表示するということは
このご時世、割と簡単にできそうだが……
 
いつもは選挙の投票所となる体育館がブースで仕切られている。
選挙の時は書類を確認したり、投票用紙を渡したりといった人たちが割と暇そうにしてる。
今回もそうだった。
1回目の中学校の時は10人以上受付待ちとなっていたけど、
今回は全然そんなことがなく。
クーポンや身分証明書を確認といった各窓口の人たちも何人もいて暇そうだった。
たまたまかな。そういう時間帯だったか。
 
よって、ベルトコンベアに乗って進んでいくかのようにスムーズに
接種後の待機まで進んだ。
今回も左腕。2回目は利き手を避けると聞いたのはモデルナだったのか。
前回は打ったときにズーンと鈍い痛みがあったけど
今回はチクッとしただけ。その後特に腕がうずくこともない。
15分の経過観察では「ヒヤロン」という冷却材をもらえた。
それを片手で握りながら、
『山怪』というヤマケイ文庫から出ている怪談本を読みながら過ごした。
 
帰ってきて、あとはゆっくり過ごす。
昼はレトルトのカレーを温めて食べる。
接種を挟んで甲子園の準決勝2試合を見て、
車いすラグビー、その後車いすバスケ男子。
妻が「ふくぱん」で買ってきた総菜パンを食べる。
その後ずっと、NHK-BSで。
長岡の花火大会、大瀧詠一の曲を歌う番組、
マイケル・ジャクソンの『This Is It』を見て寝る。
 
14時ぐらいに熱を測ったら37.0℃。そこでは様子見。
16時に測ったら36.8℃、
19時に測ったら36.5℃で発熱というほどのことはなかった。
今朝8時に測っても36.2℃
モデルナだと2日目に熱が上がると聞いたけど、
ファイザーだとそんなことはないのか。
それとも僕がたまたまか。
左腕も特に痛みはない。
前回感じた全体的なぼんやりとした違和感もない。
 
1回目に打ったら一時的に37.5℃まで上がって、
翌日に体重を測ったら体重が1kg減っていた。
ああ、ワクチンが体内で戦ってるんだなあと思ったんだけど
今回は体重に変化なし。
体も慣れたのかな。
それってワクチンが効いてるからなのか、効いてないのか。
 
2日目の午後になってから発熱のある人、
3日目になって発熱のある人も聞くから油断はできず。
とりあえず今日も甲子園とパラリンピックを見ながらゆっくり過ごす。
1日ずらして、今日は妻が2回目の接種。

『~心に灯せ ねぶた魂~ 大型ねぶた映像ライブ配信』

今年もねぶた祭りは中止。
妻がこんなのがあるよと教えてくれたのが、昨晩の代替イベント。
ねぶた師たちが今年制作した大型ねぶた9台と
ねぶた師が集まって共同で作った1台のお披露目を行うというもの。
『~心に灯せ ねぶた魂~ 大型ねぶた映像ライブ配信
 
青い海公園に設営されたねぶた小屋からねぶたを外に出して広場で運行、
ねぶた大賞ではなく金・銀・銅の3賞を発表して表彰式という内容。
18時から。中継を見ようかどうか迷って、やめにした。
パラリンピック車いす女子バスケ。
しかし、居ても立っても居られなくなって結局最後の方を。
 
ねぶた囃子の続く中で海をバックに花火が打ち上げられた。
唯一の女性ねぶた師:北村麻子が金賞となったようだ。
イベントしては無観客で跳人の姿は見られず。
関係者と思われる人たちと、ねぶた囃子の笛や鉦の人たちがいるだけ。
やっぱリアルに見たかったなあ……
 
北村麻子のねぶたは伝統と革新が見事なバランスを取っていた。
他、現役の名人:千葉作龍が1台、もう一人の名人:北村隆が2台、
(北村麻子はその娘となる)
弟の北村蓮明が1台、息子は今年制作できなかったようだ。
竹浪比呂雄が2台、立田龍宝が1台、林広海が1台。
最後の方は名前を知らなかった。数年前にデビューした遅咲きの新人だった。
 
いつもの年ならば千葉作龍や北村隆は3台制作している。
以前聞いた話では、1台制作するにあたって300万から400万を報酬として受ける。
その中から材料費やボランティアの弁当代を出しているから、
ねぶた師の手元にはほとんど残らない。
ベテランが3台つくってようやくねぶた制作だけで生活できる。
年に1台任されるだけの若手は他に職をもたないといけない。
 
その北村隆ですら2台なのだから、去年今年と生活も楽ではないだろう。
それ以上に思う存分ねぶたのつくれない悔しさがあるだろう。
昨晩、最後の花火の映像を見ながら僕はそんなことを思った。
 
この時のライヴ中継は2022年3月31日まで視聴可能とのこと。

在宅勤務が進んでも依然としてオフィスにダイレクトメールが届く件

こんなことがあった。
部門の庶務担当の方からメールが。
 
こういう要件だった。
・岡村さん宛にダイレクトメールが届いているので受け取りに来てほしい。
・新オフィスに引っ越し後、個人の私物を預かるスペースがほぼなくなっているため、
 個人宛のダイレクトメールは配送停止か宛先変更を各自行ってほしい。
 
なるほどなあ。
昨年から在宅勤務がメインとなって、
それは今後コロナ禍が落ち着いたとしても変わらないだろう。
オフィスに各社員固定の座席を確保しても無駄になるだけ、
この区画ならば出社時に自由に利用してよいという
フリーアドレス化が進んでいる。
僕らの会社も最近、西新宿から豊洲に引っ越して
フロアがだいぶコンパクトになった。
先日健康診断で初めて訪れてみたらそれでもがら空きだった。
 
僕の席はない。オフィスに僕専用の空間はない。
そんなときにもダイレクトメールは届き続ける。
リモートワークが進んだときの盲点だなー。案外これは。
そこのところで困ってる会社、特に庶務の方が今、多いんじゃないかな。
なんかソリューションができないだろうかとちょっと考えてみるが、
今のところ思い浮かばず。
知らずに届いたダイレクトメールを自動的に停止なり転送する方法。
いや、もっと簡単なことでいい。
 
そもそも、オフィスにダイレクトメールを送るというのを
全業界でやめればいいんじゃないか。
この電子メール全盛時代に、なんという資源の無駄遣いをしてるのだろう。
 
……とりあえず、今、届いた分を何とかしないといけない。
正直、不要。読む気はない。何なら廃棄してほしい。
でも配送停止か宛先変更をする必要があるので
どこから何が届いたのか確認する必要がある。
封筒に入れて着払いで送ってほしいと頼んだらそれはNGだという。
個人宛の郵便物を誤って紛失したらとか、そういうことなのだろう。
 
やり取りした結果、もうしばらくはこのまま保管しておくので
いずれ取りに来てくださいとなった。
不要なダイレクトメールのためだけに出社するのか……
めんどくさい……
 
それでも気を取り直して、
今日の午前中、気分転換がてら行ってこようかとここ数日考えていた。
しかし、感染者の減る気配のない今、不用意に都心には出ない方がいいんだろうな。
そう考えて結局やめにした。
 
なんにしても、読まずに捨てられるダイレクトメールの割合は
リモートワークの普及により格段に増えたのではないか。
その統計を取るのはかなり難しいだろうけど。