入院一日目

入院の日。
5時に目が覚めて下で寝ている妻を起こしにいく。
2階で一緒に眠る。
7時半に起きて準備をする。
あらかた昨晩のうちに済ませている。
病院からもらった入院のしおりをもとに家の中を探す。
タオル、バスタオルを2枚ずつ、着替え3日分、
箸とスプーン、湯呑の代わりにマグカップ
シェーバー、小瓶に入ったシャンプーとリンス。
本来禁止だが、iPhone を充電するコードとノートPC、Wi-fi


入院中に読む本:
『ふふふふ』井上ひさし
『にょにょっ記』穂村弘
『短編ベストコレクション 現代の小説2015』
電気グルーヴのメロン牧場−花嫁は死神5』
『ベスト・アメリカン・短編ミステリ2012 ハーラン・コーベン編』
『非常階段 A STORY OF THE KING OF NOISE』
『45 ザKLF伝』ビル・ドラモンド


予備(物置代わりとなった屋上への階段に積んでおいて、後日妻に持ってきてもらう):
『ベスト・オブ・映画欠席裁判』町山智浩柳下毅一郎
『未完の女』リリアン・ヘルマン
『キス・キス』ロアルド・ダール
『テニスボーイ・アラウンド・ザ・ワールド村上龍
『未来の記憶』エレナ・ガーロ
『完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯』フランク・ブレイディ―
ジミ・ヘンドリックスアメリカの光と影』チャールズ・シャー・マリー


旅行用の大きなリュックサックに詰めると
ほんと今から旅行に出かけるようだ。
格好も短パンにサンダル。


今日は祝日なので入院手続きはできず。
10時半、中央病棟9階のナースステーションに直接向かうことになっている。
シャワーを浴びてリュックサックを背負い、9時に家を出る。


副都心線新宿線と乗り継ぐ。
10時過ぎ、9階へ。
今日の担当の看護師はアウンサンスーチーさんによく似た丁寧な方だった。
部屋に案内される。2人部屋になっていた。
大部屋と聞いてたけど? と伝えると
今空きがなくて手術の翌日25日に移ることになるとのことだった。
隣のベッドが空いている。
手術の前後は1人だけの方がいいよな、と思う。
2人部屋だと1日につきプラス1万だけど2日ならまあ、いいか。


採血の後フロアの案内を受け、入浴の予約を台帳に書く。
パソコンや携帯は禁止と書かれているけど、
ナースがPCを運んでいるときに使わないこと、
周りの方の迷惑になるので部屋で通話しないこと、
これさえ守ってもらえれば使って大丈夫ですと小声で言われる。
その後デイルームを見に行く。通話が可能。
食事の献立表も貼ってあった。
病室に戻る。薬のケースを置いていく。
「あさ ひる ゆう ねる前」と四つに仕切られている。
その日飲むものを分けておいて、飲んだ後のカラはここに残すことになっている。
最後「要望があったら何でもおっしゃってください」と。
しかし特に何も思いつかない。


11時。12時の昼食まで時間があったので下の売店へ。
中央病棟はデイリーヤマザキ
通りを渡ると総合外来センターの近くにローソン。
明日明後日は外に出られないかもなと病棟の外に出る。
ローソンで箱のティッシュやウェットティッシュを買う。
今日は祝日だったため外来センターそのものが休み。
よって3階の日比谷松本楼が休み。
玄関前のタリーズのテラス席でカフェオレを飲み、
妻の昼食代わりのサンドイッチを分けてもらう。


12時。食事は自分で取りに行く。
ごはん、味噌汁、ポークビーンズ、真砂和え、漬物。ごはんは小盛。
一瞬で食べ終わる。
「45 ザKLF伝」を読み始める。
妻も丸椅子に座って本を読む。
そのうちに妻がうたた寝を始めたので僕が椅子に座って妻をベッドに眠らせた。


麻酔科の若い女性の先生が明日の手術の説明に訪れる。
先日外来で聞いた話と同じ。
十字架のネックレスをしている。
白衣のポケットに iPhone のカラフルなケース。
財布は COACH だろうか。


看護師の方が明日の手術の説明を行う。
事前に記入してきた同意書を提出する。
今日の夕方から点滴の針を刺しておく。
夕食後0時から食事はストップ。明日の朝6時で水分も。
21時に下剤としてプルゼニド12mgを2錠。
手術は午後13時を目安に開始。前の人の手術次第。
手術着に着替えて自分でエレベーターに乗って2回の手術室へ。
ベッドで運ばれていくのではないんですね。
などなど、手術翌日・2日目以後の説明を聞く。
手術後パンツの代わりに履くT字帯がなかったなと下の売店に買いに行く。


妻が休憩にタリーズへ。
明日の手術室の看護師の方が来て手術着を置いていく。
そしてまた手術の注意事項を。
先日の外来を含めて何度も何度も同じことを別の資料で説明する。
それだけ大事なことか。
手術の際、家族は手術室の周りに待合室はなく病棟で待つことになる。
手術後、手術室で僕は意識を戻すことになりそうだ。
呼吸が安定したのを確認してから呼吸のための管を抜く。
そして「PACU」という回復室で15〜30分様子を見る。
病室にベッドが運ばれて僕が寝ている間に
担当の医師から妻が経過を聞くのかと思っていた。
手術室に有線放送があるのでリクエストがあれば
そのジャンルの曲をかけますというので僕はジャズでお願いした。