小説を書く
こういう話。 男は妻を亡くして半年になる。 十年間連れ添って最後はすれ違うことも多かった。 疎ましく思うことも多かった。 しかし、今は心の中のどこかに穴の開いているのを感じる。 そのパーツのことをどう思うにせよ、心と体の一部になっていたことを知…
次に書く小説のことを考える。 故郷というものについて三者三様。 主人公の男性は高校を卒業して大学入学のため上京。 社会人になる頃父が亡くなる。 母は嫁いだ先の、心の底では異邦人のままだった土地を離れて故郷に戻った。 その母も今病床にあって、長く…
こういう小説を思いつく。 もしかしたら既にあるかもしれない。主人公は原因不明の不思議な病気によって、 一日にひとつずつ言葉(単語)を失っていく。 それを日記形式でつづっていく。 最後に残される言葉は… 泣かせるパターンでありきたりなのは ――――――――…
小説を書くというとき、その作品の中で登場人物が話したり行動する。 それは100%作者の頭の中から出てきたものかというとそうではなく。 一方で、書いている内にランナーズ・ハイになるというか 「下りてくる」瞬間というものがあって、 「自分じゃない何者…
東京について書くというとき、東京を東京として書くことは難しい。 それは僕のイメージとして思う、身体感覚で捉える東京は あなたの思う・捉える東京とは異なるからである。 そんなとき、僕はあなたの東京観をねじ伏せるぐらいのことをしないといけない。 …
来月の講習会でのレクチャーのテーマがいよいよ物語となり、 この3連休に準備を進める。 以下、今日書いたメモです。 - さて、キャラクターとは? ミハイル・バフチンならば 登場人物とは作者にとっても読者にとっても他者≠主体であり、 テクスト空間におけ…
とある地方都市のコールセンター。 目立たない場所にひっそりとあって、大きな建物なのに窓がない閉鎖的な空間。 (実際、そういうものなんですね。僕の知る限り) 狭い社会となる。 そこで働く人たちは様々な属性の集団に分かれることになる。 ・都会で働い…
まあちょっとアレな話で恐縮ですが。 ギョッとする内容でまずはひきつけます。 『ある日歩いていると道端を季節はずれのゴ×××がモソモソと動いている。 いつもなら踏みつぶすけどなんとなく、ま、いいかと思った。 次の日また歩いていたら色白の、薄幸な感じ…
ちょっと今日は時間がないのでメモです。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆プロップの物語の機能のリスト α 導入の状況 β (不在)家族の成員のひとりが家を留守にする γ (禁止)主人公に禁を課す δ (違反)禁が破られる ε (情報蒐集)敵対者が探り…
物語って、究極的にはこの4つしかないんじゃないか。 1)父と息子の物語 2)父の娘の物語 3)母と娘の物語 4)母と息子の物語 いや、父と母の物語、息子と娘の物語があるではないか、 と考える人だっているかもしれない。 しかしそれは対になって閉じら…
なぜそれはそこにあるのだろうと思う。 ずっとそれはそこにあったのだし、 ずっとそれを探し続けてる自分もいた。 私、というよりも他の誰かが、 私の前の誰かが、私の後の誰かが 時を越えて探し続けているというか。 そのつながりは、 子供のときの方が気付…
とある海辺の町、地方都市。 「僕」は幼かった頃、仲のよかった隣の2つの家・家族と行き来して育った。 右隣の家には「兄」がいて、左隣の家には「妹」がいた。 それぞれ、本来一人っ子だった。 一緒に学校へ行った。日が暮れるまで三人で遊んだ。 夜も互い…
ここ数年グルグル回った結果、 小説を書く上で一番大事なものは結局のところメッセージではないか? と思うようになった。 自分が書きたいことを書くのではなく、伝えるべきことを伝える。 書きたいから書くっていうのは 往々にして自分の趣味・興味を取り繕…
昨日の続き。登場人物のこと。 やはり主要なキャラクターは3人以上必要だなと。 主人公:僕と、出会った女性と2人きりで最後まで展開するっていうのは論外。 えてしてこういうのって、閉じてしまうんですよね。 僕の中の足りない部分を補完してくれる便利…
小説を書くということは その作者(ないしは思いを託された登場人物)がいかにこの世界を捉えるか、 いかにこの世界と向き合うかを描くことにある。 しかし、どう思うかというところを 直接口に出して言わせたら小説として書く意味がない。 それは何らかの象…
今年の抱負。 何よりもまず「酒を飲みすぎない」「熱燗に手を出さない」 12月だけで2回やらかしていてこれはちょっとやばい。 あとはまあ例年通り「痩せる」「貯金する」となるわけですが。 2010年は食費の節約ってものができるようになってきたので、 これ…