考えたこと

『哲学の東北』

以下、昨晩 Twitter で呟いたこと。途中から2人の方とのやりと りになる。そのうち、自分の発言のみ。 - 詩の発生について、マラルメ「母親の禁止にもかかわらず、墓地へ 出かける」 2011/11/22 22:10 墓場には死があり、死んだ妹がいる。死んだ妹は女性性…

モノが無くなる社会

昨日昼食べていたら「岡村さん、今のとこ長いですよね、引越ししないんですか?」 という話になる。僕はいつものように 「荷物が多すぎて無理、結婚とか大きなイベントが無いとね」と答える。 その後考える。ものぐさというのもそもそもあるけど、 旅行や出…

時間という生命

常駐先のオフィスの壁に掛けていた安物の時計。 昨日の夕方見たら1時間遅れていた。 どうしたのだろう? と思って時刻を合わせておいた。 帰りがけに見てみたら止まっている。 先ほど合わせた時刻から少しだけ進んで。 今日の朝になって見てみるとやはり止…

書くということ

書くとは、(言葉の中でも)文字というものを使って「伝える」ということ。 自分の外に発したならば、放ったならば、あとはそれがどう「伝わる」か。 特定の誰かに。不特定多数の誰かに。 本質的に、書くという行為は”記録に残す”ためというよりも ”記憶に残…

言葉にならない、言葉にできない

(昨日のもそうですが、facebookに書いたことを加筆) 文章が苦手だという人は 頭の中で考えていることや思うことがなかなか言葉にならなくて もどかしいと感じているのではないか。 文章の上手い下手ではなく。こんなんじゃなくて、という違和感。 実際のと…

価値観という罠

体がもう1つあったら1日中テレビを見ていたい。 地上波とBSとケーブルテレビとその他全部を朝から晩まで。 特に深夜番組。もう何年も見ていない。 何が面白いことになっているのか、よく分からない。 そう思うのは疲れてるわけではなくて。 忙しすぎて身の…

仮面というもの

能面に代表されるような、仮面というものについて関心をもつ。 世界各地にあって例えばシャーマンの儀式に用いられる。 神であるとか、自分ではないものとなるために 昔の人は一時的に名前を変えたり、顔を変えたりした。 (それが今、アバターなどとなる) …

回転扉というもの

編集学校界隈で回転扉というものの面白さをよく聞く。 ビルの入り口なんかにある、あれ。 大きく口を開けた筒の中に、軸を中心として透明な扉が2枚・3枚・4枚。 常にゆっくりと自動回転していて縄跳びのように タイミングを見計らって入り込むものと 人が…

東北というもの

このところ、東北の弱さというものについて考えている。 考えるけど、何が分かったわけでもない。 考えれば考えるほど「それ」が何なのか分からなくなっていく。 追いやられ、永遠の辺境として位置付けられた。 「何か」から逃げるようにひっそりと生きてい…

死後の世界というもの

昨晩、溜まっていた新聞を読んでいたらテリー伊藤がこんなことを書いていた。 毎日新聞の夕刊、先週か先々週の土曜。 元キャンディーズのスーちゃんの遺書に触れて。 『この世の自分のことをあれこれ思うより、 「天国に行ったら、こういう仕事をしよう」と…

日記というもの

昔の人にとって日記を書くということはあくまで内に秘めた私的行為であって、 自ら公開するものではなかった。 死後、学術的価値のある、時としてゴシップ的価値のある日記が公にされた。 手紙もそうだ。 今、どれだけの人が日記をつけているのだろう、と思…

境界領域の錯覚

半径3mぐらいの目の前に見えるもの、聞くもの、触れるものの中に 充足して日々を生きている。 気がつくとただ家と会社とを往復している。 その間電車や地下鉄に乗る。コンビニとスーパーマーケット。 トンネルの中で暮らしているかのようだ。 それをリアル…

抽象の話の続き

いつだったか書いた抽象の話の続き。 その後こんなことを考えていた。 物事を捉える視点について、突き詰めるとこういう4象限が成り立つ。 |全体|部分| ――┼――┼――┼ 抽象| | | ――┼――┼――┼ 具体| | | ――┼――┼――┼この4つの領域を自由自在に行き来できる…

抽象というもの

先月ベルリンに行ったとき、歩きながら、あれこれのものを見ながら、 「抽象とは何か?」ということを考えていた。 1月末ぐらいにイスラム教の聖地メッカとメディナの写真集をたまたま眺めていたら、 カアバ神殿とは実際には空洞になった石組みの直方体であ…

アナキズムというもの

昨年末、訳あってフェミニズムにどっぷり浸かっていた。 それがひと段落して、どこに関心が向かうかと言えばアナキズムとなる。 (フェミニズムはアナキズムと同根なんですね。 人類が社会というものをもったときから流れ始めた轟々たる地下水脈が 例えばフ…

フェミニズムについて、続き

入院時はサイバー・フェミニズムの大御所ダナ・ハラウェイ (&巽孝之・小谷真理が編集)による『サイボーグ・フェミニズム』と 第三世界における暴力的な女性差別を告発した『ハーフ・ザ・スカイ』を読んでいた。 その後もまだ細々とフェミニズムについて考…

フェミニズムについて考える

これまでの自分からは最も遠い場所にあるものについて、興味を持ってみる。 ということでフェミニズムについていくつか入門書を読んでみた。 市民革命としてのフランス革命がやはり全ての始まりであり、 第2次大戦までは男女の”平等”を求めるリベラルなフェ…

『アメリカン・コミュニティ』

本屋でたまたま見かけた『アメリカン・コミュニティ』という本を 図書館から借りて、今、半分ぐらい読んだ。 http://www.amazon.co.jp/dp/410306031X/ 著者は日本人で文化人類学を専攻している。 アメリカ滞在中に訪れた今のアメリカの象徴とも言うべき9つ…

Anarchy in the ...

一昨日、”アナーキー””アナキズム”について書いたので、ついでに。 Sex Postols 「Anarchy in the UK」はアナーキーなのか。 結論から言うと、そんなわけない。諧謔だよね。パロディ。 そもそもマルコム・マクラレンという黒幕が集めたメンバーって時点でお…

ホワイトヘッドに関するノート

時間と空間は最初からそこにあるわけではない。 この世界を構成する枠組みという位置づけで ビッグバン以来所与のものとして存在する、ということはない。 切り取ったときに「時間」「空間」という名前をつけやすかった 出来事の連続性がそこにあったという…

anonymous ということ

僕の場合、iPhone には普通アルバム単位で入れて、アルバム単位で聞く。 シャッフルして聞くことは一切ない。 しかし、アルバムまるごと入れるまでもなくて このバンドはこの1曲でいいということも往々にしてあって、 あるいは洋楽ヒット曲系のオムニバスか…

「企業文化」というものに対する得体の知れない違和感

文化の日。 最近、「文化」ってのがなんなんだかよく分からなくなってきた。 カルチャーっていうとなんとなく分かる。 例えばさ、「企業文化」って。「我が社の企業文化に合わない」 事業内容以外の局面における潜在的な規律的雰囲気に合わないということ? …

牧神の午後

時間も空間もあちこちに穴が空いている。 目には見えない穴がポッカリと口を開けている。 そこをいろんなものが出入りしている。 もちろん、そいつらも僕らの目には見えない。 計測できるものや観測できるものが この宇宙に存在する全て、この宇宙を構成する…

ドラマと葛藤

昨晩スパイク・ジョーンズ監督、チャーリー・カウフマン脚本の 『アダプテーション』を見ていたら 脚本家志望の人を対象としたセミナーの場面があって、 「ドラマには葛藤が必要だ」と語られていた。 以前読んだ『ハリウッド脚本術』にも似たようなことが書…

物語講座「蒐譚場」

昨日は赤坂の編集工学研究所にて、物語講座第二綴のリアル稽古である「蒐譚場」に参加。 初級コース:守、中級コース:破では「汁講」という名のオフ会があって、 それは、いつものWEB上で完結したやり取りを離れて 実際い顔合わせして飲みましょうって意味…

「物語と小説の違い」その続き

昨日書いたことの続き。 別の方面からアプローチする。 物語がどこから生まれてきたかと言うと、 人間が猿から進化して言葉を話すようになったけど文字というものがなかった頃に遡る。 他に記憶する手段、人に伝えて共有する手段がなかったが故に口伝えされ…

「物語と小説の違い」その後

編集学校の応用コースである「物語講座」を受講して早1ヶ月。 例によってアレコレ「物語と小説の違い」を考え続けていたわけですが。 最近思うに、この2つ、並べて語るようなものではないんじゃないかと。 図式的に対比できるものではなさそう。全然、違う…

インターネットはこの先どういう方向に向かうのか?

インターネットはこの先どういう方向に向かうのか? というのをちょっと考える。 専門家じゃないんでかなり浅いけど、ご容赦ください。 「Web2.0」というキーワードがブレイクしたのは3年ぐらい前か。 いつのまにかとんと聞かれなくなった。 口にすると恥ず…

三角関係の意味

「サマーウォーズ」と比べて「時をかける少女」が断然いい理由ってのを考える。 いろいろあるんだろうけど、 1つには「時をかける少女」の主要キャラクターが3人という人数で、 最初から最後まで揺ぎ無いってのがいいのだと思う。 先日書いたように、 「重…

ファンタジー

とある方とメールでやりとりをしていて、 以前問われていたことを、ふと、思い出す。 返していなかったので、返そうとして書き始めて、 いや、ブログに残しておこうと考え直す。 書いているうちに、私信を越えてしまった。 この文章を読んでくれているだろう…